あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
 2006年12月10日(日)

踏みはずすように

わたしは貴方を呼んだのだった
夜のくさむらから手を伸ばし
貴方の足に触れ

降りてくる

夜は欠片となって
草の上で光っている
ひそめた私の声を貴方は拾う

一歩

冬の草はもう香らない
折れた私の腕も匂うことはなく
ただ指先で

くるぶし、を 骨ばったすね、を

暖めることはできぬかと
祈りながら
元いた道の事を思ったのだ


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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe