(申請書を緑色で書くということ) 2005年02月13日(日)
許されていない沢山のこと 花とお天気と今日の料理と近所の噂話と テレビのワイドショー以外の話をすること ねえ、 きっと犯人もかわいそうだと思うの だって親にも愛されないで友達も出来ないで 何もかも上手くいかなかったのよ 認められなくて居場所がなくて寂しくて 受け入れてくれない世界を消してしまえば 幸せになれると思ってしまうのよだってあなた、 あのレポーターが言っていたのよ かわいそうな生い立ちなのですってそう言えば ちょっとレポーターには不向きな顔だったわよね 目が大きすぎて私は好きじゃないわ下品じゃない ねえあなた あなた、 私には社会も政治も倫理も理想もなくて ただ笑ってあなたのお話を静かに聞いて 時々間違ったことをしてあなたに怒られて 怒られて、私が怒る場所はどこにもなくて 責任とか権威とか誇りとか感じるために 振り上げる手をどこへ持っていけばいいのかしら 私に許されているのは小さく折りたたまれること 折りたたまれて 私は小さくなってあなたの作った小さな紙の家の 小さな台所のシンクの前に貼り付けられて 燃やされる色すらなくなっていつか、いつか |
|||||||||
過去 | 一覧 | 未来 |