あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
(その6) 2004年09月23日(木)


うち寄せてくるのは
結び合わせるためなのだ
あなたの見た昨日
その幾千の腕がみた、いつかの日の
言葉 と ことば
 記憶 と きおく
  ひかり と くらがり とを

西の方角から
くらい雲がひとかたまり
海に蓋をしようと流れてくる
結び目を湿らせ
すべてを忘れてしまえ、と

つないだ指と指は瞼の下に隠して
わたくしたちは眠ろう
解くことだけは、しないで


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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe