あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
泥濘、あるいは土に生えるものについて(その1) 2004年09月05日(日)

雨でぬかるんだ大地からは
幾本もの腕が生えている
節くれた指
水はもう要らないから
光を、と

貴方の為に祈ろうと思う
幸いが、安らぎが、貴方の上に満ちるように
夜の裏側と雨雲の裏側だけが
貴方のそばにあるようにと
祈ろうと思う
私は、祈ろうと思う
ただ祈ってみようと、そう思う

せめて夜が明けるまでの間


  (私の指が、組み合わされていますように)





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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe