あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
 その振動数の 2002年02月17日(日)

 あ
   い
     う
       え
         お

 と
 ひとしきり声にして
 こんなもんだろうと

 ようやく眠りにつく

 のどの奥に隠された
 花弁を震わせるのは
 消費切れなかった酸素と
 排出された二酸化炭素と
 この身体が
 繰り返す
 ふいごのような動きの
 その余剰

  あ

  い

  う

  え

  お

 
 これは只の音
 二枚の花弁を震わせて
 流れてゆく空気の
 揺らぎ
 
 私のうちの何かが
 貴方に伝わってしまうはずがない

過去 一覧 未来


My追加
 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe