ととかむにっき。
★GENと・にしやまと・いたちたち★

2007年07月19日(木) がんばったカミオー!




  本日、カミオーが天使になりました。
  昨晩あたりから、
  かなり苦しそうではありました。
  けれど、クマは頑張っていました。

  にしやまに抱っこされると、
  心なしか、少し楽そうでした。

  昨晩決めたことがありました。
  それは、今日、カミオーを病院に連れて行くということです。
  カミオー、すごく頑張っていて、
  けど、すごく苦しそうで。
  肺の血を少しでも抜いてもらおう、と
  「治る」ことはなくても、
  少しでも呼吸を楽にしてあげられたら、
  と、二人で決心したのです。

  何が起こるか分からない状況でしたし、
  後悔もするかもしれないけれど、
  このまま苦しむだけの、
  何も手もなく、ただ苦しいだけの、
  そんなカミオーを放ってはおけませんでした。

  いままで、3匹を看取ってきて、
  カミオーがかなり危ない状況なのは分かっていました。
  けれど、カミオーの目は、弱気じゃなかったんです。
  すごく見開いていて、僕らを見てくれて・・・。

  カミオーを病院に連れて行く途中、
  キャリーの中でおしっこをしました。
  にしやまが、カミオーの呼吸が少しでも楽になるように、
  抱っこすることにしました。
  気道確保のため、立っている体勢が一番楽みたいです。

  実は、車で移動中、
  一瞬だけれど、呼吸が急に止まったように
  感じられることもありました。
  そのたびに、びっくりして確かめました。

  大丈夫、クマは頑張っている。

  確認しながら、なんとか、病院につきました。
  診察台の上で、
  先生は、
  「生きてるのが不思議なくらいだ」
  と言ってくれました。
  それくらい、クマの唇や舌あたりは紫でした。

  けど、それでもクマは頑張っている。

  すぐにエコーで見てもらうと、
  片方の肺は血でいっぱいで、
  もう片方の肺はしぼんでいることがわかりました。
  なぜしぼんでしまったのは分かりませんが、
  カミオーは「片方の肺」ではなく、
  「ほとんど機能しない肺」で頑張っていたのです。

  すごいぞ!カミオー!!

  針をさして、血を抜いてみることになりました。
  いや、僕らは、初めからそのつもりでした。

  もしかしたら、最期になるかもしれない。
  状況を考えたら可能性は大です。
  エコーの時から、そう思っていたので、
  にしやまがカミオーの頭〜首を固定しました。
  一番近くで、
  「クマ、クマクマクマ、クマ…」
  と、励まします。

  けれど、カミオーの心臓をエコーで見ていた先生は、
  カミオーの心臓がもう止まりかけていることを
  教えてくれました。
  ふつうのいたちの三倍近くの大きさになっていた、
  「いつ止まっても、おかしくはない」
  と言われていた、カミオーの心臓が、
  今、少しずつ、止まろうとしていました。
  エコーでも、その様子が分かりました。

  その間、実は同時進行で、
  肺の血を抜いてもらっていました。

 カミオーは頑張って、頑張って、
  いつも以上に目をパッチリとあけて、
  とても、頑張って戦っていました。

  一番近くにいたのは、にしやまです。
  その横にはGENもいました。
  たぶん最期にカミオーの耳に聞こえていた声も、
  にしやまの声です。
  たぶん、最期にカミオーが見ていたのも、
  にしやまの姿です。
  他の病院スタッフの方にも、
  足や胸などを固定してもらっていたのですが、
  最期にカミオーはずっとずっと、
  大好きだった、一番大好きだった、
  にしやまの肌を、手を、感じながら、
  息を引き取りました。
  まだ心臓が細動状態のうちに、
  針を抜いてもらいました。
  すぐに、にしやまが抱っこしました。
  もう動けなかったけど、
  絶対カミオーはにしやまの腕の中で、
  にしやまを、感じてくれたと思います。
  そう、信じています。

  カミオー、助けてあげられなくて、ごめんね。
  もう一回、元気にしてあげられなくて、ごめんね。
  大嫌いだった病院に連れて行って、無茶させたかな?

  すごく、言い訳みたいになるけれど、
  うちの子で直接、旅立ちの瞬間に、
  側にいてあげられたのは、カミオーが初めてで。
  もし、病院に行かなかったら、
  あと数時間、か、もしかしたら、あと一日か、二日か、
  本当に、分からないけれど、
  もう少しだけ、息をしていたかも、しれません。
  けれど、一番大好きな、にしやまの腕で、
  旅立てたのは、せめてもの慰めです。

  カミオーは、にしやまっ子でした。  
  小さいとき、手がつけられないくらい暴れん坊で、
  数々の流血沙汰をおこした時も、
  にしやまとずっと遊んでいました。
  出会いも、生活も、旅立ちも、ずっとにしやまが一緒でした。

  「もし」とか、「でも」とか、
  言い始めたらキリがないけれど、
  心のどこかで、ベストだったのかな、
  って、迷うこともあるけれど、
  答えはないんだと、そう思います。

  ものすごく苦しくて、
  何日も、ほとんど寝ていなかったはずの、
  カミオー。
  血を抜いてもらったので、
  もう苦しくありません。  
  安らかな寝顔です。

  おつかれさま!!カミオー!!
  ご苦労様!!カミオー!!!!
  ちょっぴり、ごめんね、カミオー…。
  けど、たくさんの思い出と、
  色々な大事な気持ちを教えてくれて、ありがとう!カミオー!!!!


  トトとカミオーから始まった、「ととかむ家」
  ここで、家族を愛すること、
  養う大変さ、つらさ、うれしさ、
  そして、たくさんのいたち仲間の方々とのつながり…。
  トトとカミオーがいたから、
  僕らが学べたことがたくさんあります。

  絶対!!絶対!!!!ぜーーーったい!!!
  忘れません!!!忘れるはずがありません!!


  大げさに聞こえるかもしれないけれど、  
  僕らの人生を大きく変えた、そんな存在です。
  実は、僕らの結婚記念日(入籍)も、
  カミオーの誕生日です。
  だから、ずっとずっとカミオーは僕ら二人の側で、
  僕らを見てくれているはずです。

  天使になった、いたち。
  ジョジョ、トト、ジャンバ。
  カミオーが大、大、大好きだったトトと出会えて、
  今頃、追いかけ回していると思います。
  トトは迷惑そうな顔をしているでしょう。
  ジョジョも横でまったりしているでしょう。
  ジャンバは勝手にバトルに参加しているでしょう。
  天使たちも、騒がしくなりそうです。

  僕らが、いつか、しばらく先になるけれど、
  天使になったときに、
  また一緒に遊べるはずです。
  それまで、ちょっと待っててね、カミオー!!!

  本当に、ずっと一緒だからね!
  カミオー!!!
  大好きだぞ!!カミオー!!!!


  

『おねえちゃん、元気出すくま〜!』


  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

  あさって、火葬に行きます。
  カミオーの毛、体、目、歯、鼻、手。
  目の前で見られなくなるけれど、
  絶対忘れないくらい、目に焼き付き、手が感触を覚えています。
  だから、さみしいけれど、
  あさって、火葬に行きます。

  もしも、カミオーに会って頂ける方が、
  いらっしゃいましたら、
  今晩中は、おります。
  明日も、おります。
  何時でも起きますので、
  どうぞ、いらっしゃってくださいませ。


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