原作を読んで一番面白かったのは、湯川の苦悩っぷりだったので、そういう意味では映画は良かったと思います。むしろ、原作以上に苦悩してました。 「原作にはない、山小屋で二人きりになる」シーンがあると友人から聞かされていたので、無条件に遭難して身を寄せ合ってる姿を想像していたのですが、そんなシーンはありませんでした;遭難はしかけてましたけど。
自分以上に石神を理解している人間はいないとばかりに、内海に向かって自信満々に力説する湯川。そんなに石神が好きか!
それにしても石神がアレで、何故工藤がアレ? 私が感じた原作との最大の違和感はこれです。といっても、私自身は原作の石神の容姿については、まったく気にならなかったんですよね。なぜなら、原作では石神と靖子の未来がまったく考えられなかったから。映画はちょっと可能性アリな展開で驚いたけど。
そういえば、湯川が石神が関わっていることに気づいたキッカケは、石神が自分の容姿を気にしたからでしたが、湯川はまったく「容姿」を気にしない人ですよね。ラスト近くで「どうしてそこまでっ」って石神に問いただしてますが、美人だから好きになったとか、まったく考えないんですもんね。
取調室で「何があったんだ!?」と壁にすがる湯川…。重要なのソコか!?と突っ込んでしまいました。 「何かあった」石神を靖子が救ったから、彼女を守ろうとしたと、わかっている辺りが湯川のすごいところです(さすが石神を知り尽くしてる:苦笑) それを自分が知らなかったことが我慢ならないんだな、ということだよね、たぶん;
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