■廃用身 久坂部羊 著 幻冬舎文庫
えーと、読むんじゃなかった。。。 後味がどうもなぁ。
何が怖いって、読み進むうちに、 「廃用身の切断」がすっごくいいこと!のように思えてくること。
人間の尊厳ってなんだろう、って思う。 動かない手足の意味なんて、本人にしかわからないわけだし。
全然関係ないけど、私の学校のモットー(っていうのか、理念?)は、 ”HOMINIS DIGNITATI” (人間の尊厳のために)だった。 念のために書いておくと、大学は違うところです。。。
■ラッシュライフ 伊坂幸太郎 著 新潮文庫
すっごく面白かった!
群像劇・・・ 登場人物の誰もがVIVIDに描かれていて魅力的。 私は、黒澤が好きですが(笑)。
ミステリーだとは思わなかったな。 それぞれの人にとって異なる教訓を秘めた童話みたいな感じ。
矜持のある泥棒って設定は、 なんかとってもハードボイルドで魅惑的(←バカだ)。
「神」に関する記述もなかなか興味深かった。
バラバラの物語が1つに収斂しなかったとしても、 パーツパーツが上出来なので楽しめると思う。 (なんて書くと、苦心して組み立てた作者はガッカリするかな・・)
■光の帝国―常野物語 恩田陸 著 集英社文庫
なかなか面白かった。 特殊な能力を持つ常野の一族にまつわる連作。
一番最初のお話は、
なんだかコバルト文庫の匂いがする!(笑)
なんて思った。 小学生か中学生の私が読んでたら、結構好きだったろうな、と。 でもまぁ、私はいい年した大人(っつーかオバサン?)なわけで。
連作だから、いろいろな年代の主人公が語るので、 コバルト文庫ばかりではない。 私としては、身近な年代の女性が主役の物語が、一番ぐっときた。
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