出生率がついに1.29になったと話題になっている。 年金制度改革の前提が早くも崩れたわけだが、それはさておき。
昨夜テレビで、30代の未婚層を特集していた。 30代未婚男性は下方婚を強く望み、 そのため30代未婚女性とすれ違うということだった。
下方婚とは、結婚相手が自分より「下」であることを望むというもの。 自分より、低年齢で低学歴で低収入で低身長、という感じらしい。 (こう書くと身も蓋もないぞー!)
一方の女性は上方婚の志向が強いが、 出産のタイムリミットの絡みもあるのか、 30代女性はそれほどのコダワリを見せないという。
『女性は年とともにラディカルになり、男性は年とともに保守的になる』 というディレクターのコメントが印象に残った。
30代前半女性の誰にも相手にされなさぶりには、私も実感がある。 (ええ、もう、嫌になるほどタップリと) 男性が若い女性を望むのは、まあ本能的な部分もあるのだろうけど、 弱きものを庇護したい(自分の方が優位に立ちたい)という 保身的要素も多分にあるのだろう。 下方婚を望む男性には、言ってやりたいことが沢山あるけれど(笑)、 それも今回は置いておくとして。
実際、晩婚化・非婚化が進む中、どう出生率をあげていくかを考えたとき、
(1) 晩婚化・非婚化を解消させる (2) 既婚者に子供を生ませる
この2つの方法だったら、明らかに(2)の方が楽だと思うのだ。 (1)の問題は、ライフスタイルとも時には哲学とも結びついちゃって、 そんなに簡単には片付かないでしょう。
もちろん、「なんとなくシングル」という人には、 なんらかの出会いが結婚への道筋になるとは思うけれど。
30代未婚女性を結婚させ子供を生ませるのは至難の技だよな〜 というのが私のシンプルな感想だ。
仕事を辞めたくないから子供を生めない、 という単純な図式だけではないのだ。 だから、育児休暇制度を充実させたり、 保育園のキャパシティを増やしても、 多分、根本的な解決にはならない気がする。
そこで、とても乱暴ながら私なりの施策を考えてみた。
まず、出産してもらいたいターゲットは、
1.既に1人目の子供があり、2人目以降に躊躇している夫婦 2.子供が欲しいのにできない、不妊治療中の夫婦 3.未婚で妊娠ちゃった女性
ということで、未婚30代女性を結婚させて家庭に入れて子供を・・・ という考えはキッパリ捨ててもらおう。 絶対、上記のターゲットの方が狙いやすい。
で、これらのターゲットに、子供を生んでもらうには、 「子供を育てることに関わるあらゆるコストを軽減する」ことが一番だろう。
具体的には、 ・産院での出産費用の補助 ・子供の医療費無料化(小学生まで無料、とか) ・子供の交通費無料化(市内交通レベルで、小学生まで無料) ・学費の無料化(できれば大学まで、まずは高校の無料化) とかかな。 私は子供を育てたことはないので、他に何がいるかわからないけれど。 ここには、税金を惜しみなく投入しなくちゃ。
あとは、不妊治療費の支援というのも有効かもしれない。
なぁんてことを、通勤中にツラツラと考えていた。
私の意見は、 ・既婚者がじゃんじゃん生んで、専業主婦が面倒見ればいいじゃん という風にも解釈されてしまうかもしれない。 そして、将来的には、 ・子なし女性が、他人の子供の税金で養われるのはおかしい とかいう論調にも発展しそうな気もする。
本音を言えば、私はこのまま出生率がどんどん低下して、 日本国民が滅びても、まぁいいかと思っているので、 特に現状に対する危機感はないのだけれどね。
年金に期待できるなんて思ってないし、 年金制度が破綻するなんて当たり前のことだと考える程度に、 ペシミストでもあるから。
しかし、まぁ、 生みたくない人に生ませるより、 生みたいけど事情があって生めない人に対して、 生めるように支援してあげる方が先決でしょう。
出生率低下のニュースを見ていると、どうも、 「あの30代にもなって結婚もしておらず子供も生んでない ケシカラン層をなんとかせねばならん!」 という空気が漂ってきている気がして、 それに対する嫌悪感が、今回のこの意見になったのだと思います。
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