「しぃまさん、今日、顔白くない?体調悪い?大丈夫?」
同僚に、いきなり、そう言われた。
「え、そうですか?別に体調普通ですけど・・・」
と答えながら、ハッと原因に思い当たる。
今日、口紅塗ってないや・・・
最近、長距離通勤中に車内で爆睡し、 ジャケットの襟元などに口紅をつけてしまうことが多発したため (あー一体どんな様子で眠りこけているか考えるだに恐ろしい!)、 その回避策として、口紅塗らずに通勤して、 会社に着いたら即塗る、というサイクルができあがっていたのだった。
今日に限って昼過ぎまで口紅塗るのをすっかり忘れていたみたい。
口紅塗らずに電車に乗る、なんていうのは、 「女を捨てている」といえるかもしれない。
2週間ほど前の天気の良い日、同僚達とランチに繰り出した。 名前のわからない満開の花があったから、
「この花なんだろう?私、花の名前って全然わからないんですよね」
と言ったら、同僚の一人が、
「もう、女捨ててるんじゃない?」と言った。
「あーそうかもしれないですね」と笑って答えながら、
そーゆーツッコミってどうなのよ、と心の中で思った。
私はそういうこと言われても本当に全然平気だけど、 嫌がる人は嫌がるんじゃないかなあ?
でも私が教育的指導をしてやる必要もないので黙ってたけど。
女を捨てる。
どういうのが、それに当てはまる行為だろう?
ちょっと考えてみたけど、あまりピンとこない。
電車の中で足を開いて眠りこけている姿、とか?
でも「女を捨てている」というほどではないよね。 なんというか、ただ単にマナーがなってないとか恥知らずとか。
大体「男を捨てる」って表現ないもんなぁ。
ざくっと検索してみたら、 ・黒いストッキングに小さな穴があいたので 穴の下の皮膚をサインペンで塗りつぶした(!) ・鼻毛が出ている ・女性ながら夏山に先発で行く ・ショーツを捨てるときに丸めてゴミ箱へ放り込む などの事例が。
「おいおい、(女なんだから)もうちょっと気を遣えよ/ 身だしなみ整えろよ/おしとやかにしろよ/男勝りの行動をやめろよ」 と周囲の人間が言いたくなる状況が「女を捨てている」ってことかな。
誰にも迷惑かけてないならいいじゃない?
と言いたい私は、すでに周りの目を気にしないオバタリアン(死語)なのかも。
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