息子のことが一段落した。
私も息子もやっとそのスーパーの近くを通れるようになった。
やれやれ・・・と思っていた矢先。
メス猫のモコの元気が無くなり、餌を食べなくなった。 動物病院に連れて行き、血液検査とレントゲンを撮った。
モコは胃か肝臓に腫瘍があると言われた。 しかも、小さな体のモコには大きすぎる腫瘍だった。 血液検査の結果は、ほとんど全ての結果が最悪だった。
「積極的な治療は手術ですね。でも、手術をしても、腫瘍を取りきれるかわからないし、他のところにも転移して手に負えない時はそのまま閉じることになります。
消極的治療となると、薬と注射。肝臓と腎臓の薬と、食欲を増進させる注射です。」
手術は最低で5万円。それに薬代、レントゲン代、入院が必要なら入院費などがかかるらしい。
何もしなければ、餌を食べなくなり衰弱死すると言う。
モコを病院に連れて行くと言った時、主人には言われていた。
「もう9年も生きてくれたんだよ。このまま、治療しないで自然にまかせよう」
と。
私は泣きながら、先生に言った。
「経済的に苦しいので、手術は無理だと思います」
「そうですか。それに、手術をしても助かる確率は5割かそれ以下なんですよ。では薬と注射で様子を見ましょう」
先生にそう言われ、診察室を出て会計を待っていた。
レントゲンや採血があったので、¥16,700もかかった。
本来は一日2回注射するのが望ましいらしい。
でも、それは無理だなぁと思い、翌々日に行ったら、注射と薬で¥6700だった。
いくらペットでも、モコは家族だ。 お財布とにらめっこしながら病院に連れて行かなきゃいけないのが、辛い。 どんどん痩せて小さくなっていくモコを見ていると、不憫で申し訳なくて涙が出て来る。
今日は一週間ぶりに病院に連れて行った。
「データがよくなっているか検査をしましょう」
と言われたので、
「申し訳ありません。経済的に無理なので、注射だけでお願いします」
と先生に言い、腎機能をよくする注射と食欲増進のための注射だけしてもらった。
今日は¥3300。
息子と話した。
「我が家にできることはこれで精一杯。週に一回注射してもらって、なるべく餌を食べさせよう」
食欲増進剤を打った日だけは、自分から餌を食べるが、他の日は「おなかすいた」と餌を要求するが自分では食べない。私が、食べさせている。
今は、一日でも長く生きてくれることを望むばかりだ。
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