深夜の開戦。 ああ、これは。 到底間に合わないと苦笑する。
そうだねえ。大儀がない。
今城壁が完璧なら、たとえ呪竜に囲まれてもその瞬間より前に城が落ちることはない。 だから急がなくていい。 できることだけをちゃんと、確実に。 そうだ、豆だってもう少し伸ばしたいしなー。 悔やむことはいっぱいあるけど、最後は楽しく。最後まで楽しく。
夕方、さふぃが城に顔を出して、でも彼にはもう時間がなくて。 だから彼もできることだけをして。 そうか、違和感さえなければ可愛いのか。 つまりこの先ずっとそれで押し通してしまえば可愛いということでいいんだよね? だけど語尾に「にゃん」とかは無理だから。 私にできるのはせいぜいあそこまでだよなあ。 あれだって普通にしゃべってしまえば特に可愛いというほどのものじゃなくて、単なるクセで終わらせられる類だもの。
「最後なんだから国王もなんか言えー」って言われたけど、もう彼には伝わらない。 仕方がない。これは最終手段だ。 「最後に何か言えってさー」 「じゃあ伝えておいて…」
あー、そか。 忘れてた。 そうだ、そうだよね。 ここまで誰も言わなかったのが不思議なぐらいだ。 じゃあ代理で叫んでおくね。
ラヴでしたーー!
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