久々、セックスしました。 ・・・しかも、コンドームをつけないで。 出血しつつ。
空いてるホテルを見つけたはいいけれど、 すごくいまいちだった。 やはり安くて古臭いところはだめだ。 ジャグジーくらいついていないと。
部屋に入ったはいいけれど、なんだか落ち着かない。 お互いに触れようともせずに15分くらいテレビを見たりしていた。 きっかけを探していたんだとは思うけど あらかじめ生理だといっていたから気を使ってくれていたのかも知れないし あたしは生理痛で少しだるかった。
最初に彼の唇が触れたのは指だった。 指を丁寧にいや、執拗に舐める。 指先だけで頭がぼんやりする。 初めてキスをしてからもう2年にもなる、慣れた唇、舌、唾液の粘りが あたしの理性の箍をはずしていく。 首を舐められるたびに息が荒くなっていく。 何時になく強く吸う彼。 ただ、その舌に反応することしか出来ないあたし。 服を脱がされて、やせた胸を撫でる。 一番感じるところはなかなか触ってくれない。焦らしている。 厚い唇が乳首に触れ、軽く吸い上げる。 背中を快感が抜けていく。 あたしは彼のペニスを求めて股間をまさぐる。 恥じらいを持ったあたしはもう居ない。 なのに 「何が欲しいの?」 といわれて心拍数が上がるあたしがいる。 必死の思いで 「・・・ペニスが欲しい・・・」 声を絞り出した。 「イイコだね」 そういってかれはあたしを彼で満たす。 なにも阻むものがなく意識がうつろになる程の深いエクスタシー。 訪れる小さな死。 何がなんだかわからない。 気が付くと彼が絶頂に達していた。
なんで今日はこんなに破滅的なことをしているんだろう。 もう「好き」とか言い合う可能性のない人と愛のないセックスをして 改札で「じゃあまたね」っていう。 なんのためにこんなことをしているんだろう。 「人間ってなんでこんなことをしたがるのだろう? こんなことで すきとか嫌いとか きっと測れるワケでもないのに?」 小野塚カホリの釦の一節にこうある。 まさかこんなことを噛み締める日がくるなんて 夢にも思わなかったけどね。 「あたしが痛がってもそのまま続けていいよ」 「あたしの中でイっていいよ」 そういった萌の気持ちが痛い程分かる。 あたしは、一体誰と戦っているの。 一人相撲はもう寂しすぎて耐えられない。 みんながあたしを笑っている。 堂々めぐりするだけのあたしを。
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