2015年05月06日(水) |
地方選挙、次世代の党は惨敗したのか? |
統一地方選挙後半戦が終了し、次世代の党は前半戦と合わせて9名が当選した。その内訳は政令市1名(現職2期目)一般市議5名(全員現職又は元職)、東京都区議2名(元職1名、新人1名)、町議1名(元職)という結果だ。唯一の新人である世田谷区議の阿久津皇さん。実は4年前に日本創新党から立候補された経験を持つ。その後、4年間地域に根差して活動を続けられた成果だ。
確かに、次世代の党の掲げる理念は素晴らしいと思う。が、だ。5回目の当選、第4位(3位と10票差)であっても、まだまだ多くの支持者が私の具体的な政策をご存じないのが実態だ。「いい人だから」「誰々さんが応援しているから」「頑張っているから」などが、ご支持下さる理由の多くである。
勿論、私の過激な街頭演説や、文字だらけの政策ビラに共感して下さる方も沢山いらっしゃる。が、それは、僭越ながら4期の現職としての実績のうえでだと思う。
しかるに、今回の次世代の党の新人候補の多くが、昨年10月以降に政治活動を始めた方だ。なかには、選挙前に選挙区に住所を移した方もいる。つまり、地方議員にもっとも大切な地域との関わりが少なかったのではないだろうか。街頭演説と朝晩の「駅立ち」だけに頼っていなかっただろうか。
推薦候補のうち新人で唯一人当選したのは、無所属の若い女性候補だ。彼女は次世代公認を辞退しての出馬だが、大きな宗教組織が応援をしており、ご本人もその団体が運営する予備校講師だ。これは、地域活動がなくても当選するだろう。
ただ、政党にパワーがあれば、地域活動がなくても当選できることがある。前回の、みんなの党の躍進、そして、今回の維新の党がそれだ。
大田区では維新の党から2名が当選した。5000票を超える得票で当選した候補者。元々は民主党国会議員の運転手だった。それが、自民党に公認を打診して断られ、維新の公募で当選。いやはや、想定外だった。
また、西村真悟先生の西村塾の塾生で「どこでもいいから議員になりたい」と語っていた男性。都内某区に住所を移して維新公認で出馬。予想外に当選してしまった。これは、間違いなく維新のパワーである。
以上の点から、今回の統一地方選挙を総括すれば、次世代の党が惨敗したというよりは、候補者養成する時間がなかった事につきるのではないだろうか。
さて、政党にもパワーがない次世代の党が「理念」だけで党勢を拡大できるのか?正直、無理だと思う。大切なことは、全国に地方組織を作り、党員を増やし、今回落選した候補者が4年後の戦いのために立ち上がってくれることしかない。
ただ、いままで、多くの落選者を見てきたが「二度と来ない」ケースが多いのも実情だ。どうか、これから4年間ご一緒に戦おうではないか。
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