いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2015年03月03日(火) 川崎市中学生殺人事件に思う

 大田区南六郷にある我が家のすぐ近くには多摩川が流れている。国道の六郷橋を越えれば、すぐ川崎市で、中学生殺害現場は、まさに我が町会の対岸にあたる。それだけに、他人事ではない出来事である。

 このような凶悪事件が起きると、犯人には非難が、被害者には同情の声が寄せられる。無論、極悪非道な殺人鬼らに哀れみを向けるつもりはないのだが、私の経験から、凶悪な少年犯罪の影には、無責任な親や、反対に厳しい、または甘やかせの親や家庭が存在する。

 被疑者を法に則って罰する、又は、更正させることは当然だが、このような犯罪を未然に防ぐためには、被疑者らの生育過程を明らかにすることが重要である。いかなる両親(又は親)に育てられ、環境はどうだったのか。幼少期から犯行時までの環境の精査を、専門家により行い、その結果を公表すべきである。

 犯罪行為まで至らなくても、問題児童、生徒の背景には「必ず」問題家庭が存在する。それは、必ずしも経済的な「問題」ではない。親が学校長でありながら、暴行事件を犯した少女もいた。地方では、弁護士の子供が凶悪犯罪を起こしたこともある。

 要するに、金があるかないか、ではない。金がある親はそれなりに問題があるし、なければ、より問題発生の可能性が高まるだけだ。放任でもダメ、甘やかしもだめ、異常な厳しさもダメ。子供にとってバランスの取れた家庭環境とは何か、これを、家庭も学校も、行政も共有することが、凶悪犯罪や問題行動を防ぐ第一歩だと思う。

 犯罪は「成長する」と、警察幹部から聞いたことがある。万引きに成功すると泥棒になり、泥棒に成功すると強盗になる、ということだ。つまり、「万引きレベル」のうちに、矯正をして犯罪の「成長」を阻止しなければならない。

 イジメで快感を得ると、さらに暴力がエスカレート殺人に及ぶ。ところが、学校現場は、なかなか放課後の行動や、家庭まで入りj込むことができない。問題児童、生徒には目をつぶって逃げる教員が少なくないなか、今回の被害者の担任は30回も連絡を取っていただいているようだ。が、とめる事はできなかった。

 一般的に学校現場は、隠蔽体質があるし、学校管理職も担任にまかせっきり、という例が後を絶たない。事件が起きると学校長は、インタビューに「大変残念だ」と語る。教育委員会は「いかに責任がないか」を、一生懸命に語るのみ。

 今回は、一度警察が介入しておきながら、助けれなかった。本当に残念である。我々大人が、SOSを出している子供たちを、どう見つけるのか。どう助け出すのか。さらに、被疑者になりうる少年らを、どうしたら、負の連鎖から救い出せるのか。

 法による処罰だけではなく、再発防止に、警察、教育、福祉の各官公庁が、縦割りを乗り越えて取り組むでき重要な課題である。特に、地方公教育の最前線である、区市町村教育委員会は「言い訳」を考えるのではなく、今日も暴力に、イジメに怯えている、地元の児童生徒の発見、救出、犯罪者予備軍の更正にすぐさま着手していただきたい。

 元イジメられっ子の私としては、本当に心配である。日本中のイジメ、暴力の被害者のみなさん、連絡をおくれ!一人で悩まないで!

24時間(じかん)いじめ相談(そうだん)ダイヤル

 0570-0-78310(なやみ言(い)おう)


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