いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2011年01月01日(土) 新年に想う

 区議会議員となって11回目の新年を迎える。この11年間、常に自問自答してきたが答えがでないことがある。それは「よい議員とは?」という命題である。

*一部の有権者から見た良い地方議員とは:

希望の保育園(特別養護老人ホームだったり都営住宅のこともある)に入れてくれる議員

入札などで情報をくれたり、指名競争に呼んでくれるよう配慮してくれる議員

例え団体エゴでも、自らの団体(町会、NPO、高齢者、障害者団体など)に有利な予算を提案しくれる議員

業界団体のため、予算を獲得してれる議員

例え地域エゴであっても地域の要望を、すぐさまお役所に伝達してくれる議員

新年会や納涼大会でご祝儀を「会費」と書いて他より多く出す議員

議会では評価されなくても、地域行事には熱心に顔を出す議員

首長や、力あるお役人と仲良しの議員

イケメン、美女議員


*政治学や議会改革で望まれている地方議員とは:

二元代表制のもと、首長(知事、市長、区長)の政策、予算につき監視役となり、相互抑止力となれる議員

お役所、お役人の予算執行ににつき、住民の視点から監視できる議員

議会において、議員同士で議論を深め、議会としての意思決定ができる議員

議会において、議員提案で条例を作り、主体的に地方自治に参画できる議員

住民に対し、行政情報、議会情報を積極的に公平に発信できる議員

議案には党派を超え、是々非々、自らの良識で判断できる議員

 以上、思いついたまま書いてみたが、当然、後者が「正しい」地方議員の在り方であることは、多くの有権者の賛意を得られると思う。が、実際には、後者を「正しい」と述べた方でも、実際の投票行動では、前者で評価してしまうことが多いのではないだろうか。

 「奇麗事では選挙に勝てないよ」過去、11年間、支援者の方から言い続けられた言葉だ。さらには「一人で何言ったって、仲間を作らなくちゃ」とも。

 では、「選挙に勝って」議員になって、みんなと仲良くすれば、それでいいのだろうか?「与党」と呼ばれる議員と仲良くして、区長やお役人と酒飲んで、海外視察(観光?)に出かけて議会では「アリバイ的質問」をして、すべて賛成。

 そんな「私」を、支援者は望んでいるのだろうか?

 私は、前者の議員には3期やってもなれなかった。いや、なろうとしなかった。前者の議員なら、掃いて捨てるほど日本全国にいる。別に私である必要はない。もし、私が前者のタイプの議員を装うとしたら、それは正に魂を抜かれた人形のようなものだ。

 以前、ある与党会派の若い議員が私に次のように述べたことがある。

いぬぶしさんが、うちの党に入党したら多分、発狂しますよ、と。

 すべてのお役人提出議案に賛成する所謂「与党」会派の議員さん、予算、決算、公務員削減に繋がる提案には概ね反対する「野党」を自認している議員さん、どうやって仲間になれと言うのだろうか。

 地方議会には、本来「与党」「野党」も存在しないはずだ。それが国会の真似をして、与野党を気取っているのは情けない。

 と言う訳で、自問自答の答えは、毎年一緒。私は、私自身の良心に従って、常に是々非々、票にも、お役人にも、区長にも媚びない。これしかない。

 今年も、支援者の方々は無論、反対勢力の方、日教組、自治労、総連の皆様も、どうかご笑読頂くようお願いしたい。よろしゅう〜


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