いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2010年10月02日(土) 町会加入反対!@自宅マンション総会

 私は意外かもしれないが、「極端な偏り」が嫌いである。ウソつけ!充分右に偏っている、と言う方は「極端な右」を知らない方である。国際的に見てあたりまえの国家観は大切であるし、国旗、国歌を尊ぶのは常識以前の問題であるが、こんなあたりまえのことを言うだけで「右」と言われる我が国は、極端に左傾していると言っていいだろう。

 私は、大田区に200以上ある自治会、町会についても比較的冷めた見方をしている「数少ない」議員でもある。とかく、区のお役人はいつも「地域の意見をうかがった」と述べるが、その場合の「地域」とは、だいたい町会であることがほとんどである。では、町会が「地域の民意の代弁者」か、と言えばそんなことはない。しかし、他に民意を代弁できる「便利な組織」を見出せないのも事実である。

 また、公明党、共産党のような組織政党は別にして、それ以外の公職の候補者は、どうして票を集めるか、常に悩みながらも結局「古典的」な、町会まわりを行う。町会の防災訓練、新年会、敬老会、盆踊り、お祭り、町内清掃など、とにかく顔を出す。そして、その結果、町会長の顔も知らない、勤労世帯の有権者とは益々距離が出来る、というのが、都市部における議員と有権者の構図であろう。

 とは言うものの、「行政の下請け的存在」として、町会はなくてはならないものでもある。毎月1日の区報の配布、各種運動(交通安全、防火)の活動、国政調査、選挙立会人、民生委員選出、避難所運営協議会、防災訓練など、町会がなければ立ち行かなくなる。

 さて、我がマンションである。ご当地、南六郷3丁目には16の集合住宅(都営アパートを含む)があり、うち15が町会に一括加入している。なぜか、我がマンションは加入していない。町内全世帯1900余りのうち1600世帯が町会会員である。(未加入のほとんどが単身者アパート)

 どうやら、19年前のマンション建設当時、周辺住民とトラブルになったことが原因らしいが、もはやその事実を知るマンション住民はいない。そこで、昨年から輪番で理事長になった私は、1年がかりでアンケートなどを実施。ついに先月のマンションン総会において「町会加入」の議案を提出したのだ。

 すると、なんと「町会など同好会のようなものだから、入りたい者が入ればいい」「入った場合のメリット、デメリットは?」等の反対意見が少数ながらあった。

 たかだか、月額150円の会費でメリット??とは思ったが、詳細に説明した。さらに「災害の時の避難所も町会が主体で運営する」と説明すると、反対者側からは「そんなものは行政の依頼でやっているのだから町会加入とは関係ない」と、信じられない答えがあった。このような極論はどうしても看過できないのが私である。

 結局、町会加入の議案だけで1時間を費やし、賛成58(委任状含む)反対3で、マンションとして一括して町会に加入することになった。ところが、新たに選任された理事長さん、会計担当理事さん、いずれもが「加入反対派」である。

 はたして、19年ぶりに「地域コミュニテイ」の仲間入りをした我がマンション。どのように関わっていくのだろうか。たかだか68世帯であるが、合意形成の難しさ、多様な価値観の集合体の有り様を学んだ1年だった。

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