2010年07月23日(金) |
哀れなり、議員の性! |
区議会でも都議会でも国会でも、議員と名のつく人種は、概ね次のように分類できそうだ。
1.「国民の生活が第一」などと、いかにもな事を発信しつつ、実は生活のすべてを「選挙が第一」にしているタイプ。一般的には、議会での評価は低い。
2.議会での発言は、ほとんどしないし、特に傍聴者のいない委員会では、一切発言をしない。議員は、街の伝令役とばかりに、お役人に無理難題を強いる。 お役人には「お届け坊主」とバカにされる。
3.議会活動を主にしていて、議会改革などに積極的に望むが、少数派のため、議会では「変人扱い」を受ける、本来の議員。
1.と2.のタイプは、同居している場合が多い。また、3.のタイプで他のタイプを「併設」しているケースもまれだが、ある。はたして、あなたが応援している議員は、どのタイプだろうか?
大田区議会で簡単に見分ける方法は、毎月15日10時から開催される常任委員会を傍聴することだ。2時間の委員会を聴いていれば、上記の区分は、素人でもすぐわかる。本会議での質問は、この尺度での判断には利用できない。なぜなら、委員会とは違い、原稿を棒読みするだけで「誰が書いたか」すらわからないからだ。 さて、私の地元には、タイプ1.の典型的な議員がいる。期数も同じだが、いちいち私の動きを気にするタイプである。人間的には悪いヤツではないが、議員としては、まったく古典的なタイプである。
いちいち私の行動を追ってくるのが、うっとうしい。私が市民消火隊に入れば、彼は消防団に入り、私が、地元の青少年関連の団体に入れば、彼も入る。私が放送大学に通っていると知ると、彼も慶応義塾大学の通信制に入学。(学費だけ払って、すぐにやめたらしいが)
私が、中古マンションを買えば、彼も一軒家を購入、等など。きりが無い。彼とは、地域は重なるが、支持層がまったく違っているので、どうぞご勝手にと思うのだが、タイプ1.の彼には、なんとしてもライバルと同じ行動を取らざるを得ないのかもしれない。
そして、ついに「そこまでやるか」という事件があった。
先日、地元の親しい方から「ボーリングやらない?」とすすめられて、地元の同好会に入った。30人ほどのメンバーが月1回例会で腕を競い、後に飲み会をする、という楽しい会だった。アメリカでの貧乏留学時代、金のないなか、安上がりの娯楽は、スタンフオード大学構内にあるボーリングだった。したがって、へたながら、ボーリングは大好きなのだ。
懇親会での新入会員紹介では、一切「議員である」ことを言わなかった。なぜなら、純粋にボーリングを楽しみたかったからだ。はたして、どこかの社長さんが、新入会員紹介で「私は社長です」と言うだろうか。まず言わない。議員とて、それと同じである。
ところが、私がこの会に入ったことを知った彼は、さっそく「負けじ」と、今月の例会から参加すると言うのだ。曰く「ボーリングがしたい訳ではないけれど、いぬぶしさんがやるのなら‥」
嗚呼、哀れである。そして、そこまで選挙にどっぷり、自分の趣味や生活も投げ捨てる根性は、ある意味立派でもある。
彼が参加するのなら、私はボーリングには行かない。なぜなら、またくだらない「ライバル意識」を見ることが嫌だから。
もう彼も50歳に近いのだから、選挙も大事だけれど、自分にもっと自信を持って、本当の意味での議員を目指し、自らの時間を大切にして欲しいものである。
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