2009年09月30日(水) |
やった〜ついに議場に日の丸掲揚 |
本日は、第三回定例会本会議である。議案と陳情、請願の採決が行われた。今回特筆すべきは、議場に日の丸を掲揚して欲しい旨の陳情である。平成11年の初当選以来ずっと言い続けてきたことだが、なかなか実現しなかった問題である。なんとしても今回は採択をしなければならない。
そこで、共産党、緑の党の反対討論に続き、唯一私が賛成討論を行った。以下、その内容である。
私、犬伏秀一はただいま上程されました陳情21第41号、すなわち「本会議議場において国旗掲揚を求める陳情」に大賛成の立場から討論をいたします。天皇陛下におかせられましては、本年1月7日にご在位満20年を迎えられた事は国民ひとしく慶賀にたえないところであります。さらには、11月12日には内閣主催の祝賀行事が開催される好き年に、国民統合の象徴であるべき国旗をわが大田区議会議場に掲揚できるとしたら、まことに喜ばしいことと言えましょう。 私は、幼少の頃、サラリーマンの父と二人きりの父子家庭でありました。我が国の歴史伝統文化を常に大切にしていた父は、伝統的行事は必ず行い、また、祝日には国旗を狭い我家の玄関に掲揚していました。父亡き後、私は独力で進学するため、15歳で第18期航空自衛隊生徒として、埼玉県熊谷基地に所在する学校に入校したのです。日曜日以外毎朝8時に国歌君が代の演奏とともに掲揚される国旗に敬礼して授業が始まり、17時に降下される国旗に敬礼をして授業が終わる、という生活を4年間過ごしてまいりました。従って、国旗や国歌に礼をつくすということは今でも当たり前の習慣になっているのです。 ところが、最近の我が国の体たらくはいかがでありましょうか。世界192ケ国の中で、国旗や国歌について「掲揚するか?斉唱するか?」など、不毛な、そしてあきれる議論をしている幼稚な国は日本だけでありましょう。 平成15年2月12日、韓国ソウルにある我が国の大使館前で、反日デモがあり日の丸に×印をつけた旗が掲示されていました。その場で、なんとこともあろうに今回政権をお取りになった民主党の参議院議員岡崎トミ子氏がマイクを握っていたのです。外国国旗を損傷する行為は、我が国刑法第92条で罰則を持って禁じられておりますが、岡崎議員は嬉々としてマイクを握っていらっしゃる。さらに、岡崎氏の訪韓にあたっては日本大使館が公費でハイヤ−を差し回しているとの報道もありました。国会議員の所業とは到底思えません。このことについては、同じ民主党の松原仁代議士が問題提起され、後日岡崎氏が「誤解を与えた」と謝罪をされたのです。大田区議会民主党の中には、頑なにこの陳情採択に反対をされている方がいると聞き及び、この事件を想起し極めて残念でなりません。
また、本年総選挙前には、九州地区の民主党候補者の決起大会で、なんと、国旗「日の丸」2枚を切り裂き、繋ぎ合わせて民主党の旗を作り壇上に掲揚する、という信じがたい愚行が行われました。その損壊された国旗の下で、小沢一郎代表代行が政権交代を訴える姿はインタ−ネットで画像が配信されていますが、世界中の笑いを買い、中国、韓国には高く評価されてしまいました。どうか、政権をお取りになった民主党には、改めて政権与党として国旗国歌への尊敬の念を各所属議員に徹底していただき、少なくとも党本部には国旗を掲揚していただきたいものですが、多分、党内左派、旧社会党への配慮で出来ない相談でありましょう。 さて、日本共産党の諸君は日本各地で議場への国旗掲揚に反対する討論を行っておりますが、その要旨は3点に集約できるのです。 1、 議会には掲揚の義務はない。 2、 日の丸は侵略戦争のシンボルである。 3、 議会運営は各会派の一致したもので行うべきである。 国旗国歌法には、確かに掲揚の義務は書かれておりません。しかし、日本国憲法のもとに成立した地方自治法を根拠に存在する地方議会の議場に、国旗日の丸がないことのほうが国際常識からは違和感があるのではないでしょうか。区議会にセ−ラムや中国朝陽区、韓国などから訪問者があるときには、必ず相手国の旗とともに、我が国の国旗「日の丸」をかざして歓迎の意を表します。これとて、どこにも明文規定はありません。外交上の常識であります。 湾岸戦争が激しかった当時、我が国のタンカ−は敵視され攻撃されることを避けるため、甲板にペンキで日の丸を大書して運行していました。以前、日本共産党の区議だった方に「オリンピックやワ−ルドカップでは何を振るのですか?」とうかがったところ「日の丸だ。それと、議場とは話が違う」と言われてしまいました。都合のよい解釈ではないでしょうか。 また、侵略戦争のシンボルだから、との反対理由を全国各地で述べられていますが、歴史認識は国それぞれでありますし、必ずしも大東亜戦争の問題が中立的に精査研究されているとは思えません。が、百歩議論を譲ったとしても、あらゆる国家の歴史には暗い部分が含まれています。中国国旗のもと行われた天安門事件、現在も続く法輪功や少数民族に対する異常なまでの人権侵害や迫害、韓国国旗のもとに行われた粛清事件、北朝鮮国旗のもとによる恐怖政治、星条旗のもとによる虐殺など、いずれも20世紀後半から今世紀に起こっている事件であり、それぞれの国旗のもとによりおこなわれています。だからと言って、それらの国々で国旗掲揚を行っていないでしょうか。否、今あげたどの国においても、我が国とは比べ物にならない大量の国旗が常に、あらゆる場所に掲揚されているではないですか。国旗とは、国家とは少なからずそのような歴史を含有しているのであります。そして、過去の歴史を踏まえて現在の国家があるのです。俺たちは可愛らしい牛さんを食うが、それはいいのだ、お前らは鯨を食っているけしからんヤツだ、そんな倒錯した思想が国旗問題にもあるのでしょう。 議会運営は各会派の総意で行うべき、との考え方はあながち間違ってはいないでしょう。しかし、議論をしても最終的には決定しなければいけない問題は、民主主義の原則であるパワ−ポリテック、数の論理が登場することは法も認めるところであります。国旗国歌の問題は、思想信条の問題ではなく、反対する方々の意見は「反対のための反対」としか映らず、議論が成り立たないものと思っております。 松原区政の大きなキ−ワ−ドのひとつに国際化があります。国際化とは、掲示物の表示を多言語にしたり、英語がしゃべれたりすることではありません。真の国際化とは、相手との違いを理解し、自らの国の伝統文化を自信を持って相手国の人々に紹介しうることでありましょう。 その意味からも、国際常識である議場への国旗掲揚は、なんら問題がないばかりでなく、遅きに失した感さえあるのであります。 また、日本共産党の諸君は「健全な野党」を目指されているとのこと、であれば国際的に極めて健全な行為である国旗掲揚に理解を示されることも肝要かと思います。国旗、国歌問題はイデオロギ−ではありません。あたりまえのことなのです。 昭和20年12月10日GHQ発令の「ウオ−・ギルト・インフオメ−ション(日本悪者心理作戦)」により、その成果が刷り込まれた多くの「国旗国歌反対」の皆さん、もはや戦後64年も経過したのです。もう「反日自虐的」催眠術から醒めても大丈夫です。安心して普通の国家、国民に戻ろうではありませんか。 そして、自信を持って日本国国旗たる日の丸を大田区議会議場に掲揚しようではありませんか。以上、本陳情の陳情者に心より敬意と感謝を捧げ、私の賛成討論といたします。
ちなみに、賛成:自民、公明、区民(西村議員)←前社民党、民主5名、私、荒木秀樹議員
反対:共産、民主1名(都野けい子議員)、緑の党(野呂けい子議員)
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