2009年04月08日(水) |
小沢一郎民主党代表について |
本日ある大先輩からメ−ルを頂いた。曰く、お前は一時期小沢一郎に傾注していたではないか。なのに、なぜ今回の政治資金規正法問題について言及しないのだ。おかしいぞ!と。
確かに私は、新生党、新進党、自由党と小沢氏の関与した政党に平成6年から平成15年の間所属していた数少ない地方議員である。議会での質問の冒頭には必ず「小沢一郎党首と日本一新を実現する自由党のいぬぶしです。」と前置きして始めたものだ。
小沢氏の「票」や「お役人」に迎合しない毅然とした態度、見た目とはまったく正反対の「繊細な心配り」、常人には理解できない思慮遠謀など、この国を変えることができる政治家は、この人しかいない、と本気で思っていた。が、民主党との合併である。
区議会で、働かない地方公務員の「代弁者」ともいえる自治労の組織、職員組合と戦い、わが国の教育をダメにした日教組と対峙する私が、その組織が支援し、組織内から国会議員を送り込んでいる政党に入れる道理がない。
詳しくは月刊正論 拙稿NO.1 月刊正論 拙稿NO.2をご覧頂きたい。
さて、そのうえで最近の事件について語りたい。
政治資金規正法違反について:
新生党の時代から、党本部では「小沢氏の取り巻き秘書軍団」が、大きな発言力を持っていた。われわれ地方議員は無論、新人の国会議員でさえも、この軍団には頭があがらなかった。また、本部職員にも小沢氏お気に入りの優秀な職員がいて、この秘書軍団とともに「政策の自由党」を形成していた。
その筆頭は、後に衆議院議員となり、現在では小沢氏と袂とをわけた高橋嘉信氏で、若手秘書では、松原仁代議士が小沢陣営に送り込んだ、石川氏(現在衆議院議員)、南氏(氏から離れた)、樋高氏(前衆議院議員)など優秀な布陣だった。今回逮捕された秘書さんが加わったのは、随分後、自由党になってから相当の期間がたっていたと思う。
さて、このような優秀な秘書さんたちは、日本全国から政治資金をかき集めていた。わが国を代表する企業の多くの振込み記録が、ある団体の口座に明白に残っている。これらが、迂回であったとしても「企業献金」であるとの認識は、小沢氏は勿論、秘書さんたちは全員「共有」していたと思う。
ただ、小沢氏は、その「結果」は別として、個人の蓄財を行うような人種ではない。政権奪取の方法についても、昨今の左翼勢力への迎合も到底認められないが、本気で「国を憂い」そのための「金集め」であることは、間違いないと思う。
では、代表辞任についてはどうか:
彼の生き様からすれば、「お辞めになる」ことが筋である。が、民主党には彼以外に、寄せ集め集団をリ−ド出来る「豪腕」がいないことは、ご本人が一番わかっているだろう。今辞めれば「筋は通るが」「政権は取れない」このジレンマの末の居座りであろう。
小沢氏には今まで何度も「政権奪取」のチャンスがあった。が、実はそれを毎回逃していたのは、彼の「実直」な側面からだった。あの時に、今回のように「何がなんでも政権」と、動いていれば、日本の今日も随分と変わっていたに違いない。
が、今回はどうしようもない。また、自ら「政権奪取」の道を遠ざけてしまった。「運」も能力のうち、という言葉がある。もはや、「運」はなくなってしまったのか。
自民、民主、いずれも相手側のエラ−とファ−ボ−ルで点数と取る、という情けない二大政党の、この国の有権者は不幸である。まあ、森田氏ごときを知事に選ぶ「政治的成熟度」だから、政治家も有権者も、どっちもどっちかもしれない。
ただ、来るべき選挙では、絶対に民主党に政権を渡してはならない。国の安全保障と教育が、ズタズタになるのは目に見えている。まだ、自民党のほうがマシ。
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