2008年03月29日(土) |
市民と議員の条例づくり交流会議 |
今日は、市民と議員の条例づくり交流会議主催の『予算改革をはじめよう!』という勉強会が、法政大学で行われた。この主催団体は、先の統一地方選挙から『変えなきゃ議会!』と、地方議会の形骸化を止めようという全国運動を行っており、私も賛同議員となっている。
満開の桜の下、賑わう外堀公園を横目に、立派な法政の校舎に向かう。土曜日のお花見シーズンという、痴呆議員(おっと!地方の間違い)にとって、『書入れ時』にもかかわらず、北海道から九州まで200名近い地方議員が参集した。
勉強会に先立ち行われた『予算書見本市』には、10数の自治体の予算書や関連資料が展示されたが、我が大田区のものは、他に比べ見やすく、プレス発表用のものの参加者からの評価は高かった。自分の自治体だけで活動していると比較が出来ないが、全国的に見ると『大田区も捨てたものじゃない』と痛感。
以下、シンポジウム、講演などでの発言の一部である。
福嶋浩彦前我孫子市長(現中央学院大学客員教授)
予算は行政の基本であり、予算編成への市民参加はきわめて重要である。特に、聖域にこそ参加すべき。(補助金/職員採用)
2元代表制の地方議会に与党、野党はない。私は、私の選挙を必死で手伝ってくれた市議も、必ず『反対』する市議も公平に扱った。『質疑』で個々の議員が執行部に陳情し、首長の提案に賛否を表明するだけの議会では意味がない。自治体の政策や方針を議員同士が討論し『議会としての総意』をまとめる議会になるべき。それには、議員同士の自由討論が必要だが、現在17の自治体議会でのみ実施されている。
ほとんどの地方議会はミニ国会化しており、首長の予算提案前に自らの要望を事前に入れることが有力議員だと勘違いしている。私は、首長向けのセミナーで、こう講演している。
『議員の言うことは聞かないようにしよう。個々の議員の言っていることを聞くことは「口利き政治」になる。議員ではなく、議会の意思を聞くべきだ。その議会の意思は公開の場で決めるべきである。』
一番の基本は市民が変わることだ。私は市長在任中、次から次へと行政にもたれかかてくる市民を切ることで戦ってきた。
廣瀬克哉法政大学教授
北海道栗山町議会では、13名の議員が、人口14000人の町内12ケ所で議会報告会を行っている。最初は、要望型のものだったが、最近では議会や議員に対する質問が多くなってきた。(与野党会派はなし)
議会意思などという面倒なことはいらない、51%の議員をまとめてしまえばいい、と考えている首長が大多数だろう。従って、そうではない、と思っている議員を51%以上にすることが大変だが、戦いとしてはそれが一番だ。それが、最初の一歩である。
片山前鳥取県知事の言葉(福嶋氏が講演の中で引用)
議会と首長は車輪の両輪であってはいけない。車の両輪は、常に同じスピード、同じ方向で走っている。議会は、行政のハンドルあり、ブレーキでなければならない。
報復とロイヤリテイの区幹部人事、諮問機関や追認機関に終始している議会などから、自らの議員としての存在に嫌気がさしていた昨今、清涼剤を頂いた勉強会だった。大田区役所にいると「急先鋒・変人扱い」だが、このような場では、まだまだ「未熟者」である。
負けずに頑張ろう!
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