いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2008年01月16日(水) どうしちゃったの?小沢さん

 小沢民主党代表が、本日開催された民主党党大会で逆ギレしたそうだ。それは、先日のテロ特別措置法の衆議院の再可決を欠席し、大阪府知事選挙の応援に出かけたことへの批判に対してだ。

 曰く「大阪府知事選挙の応援に行く、と約束していたので選挙での約束は一番違えてはいけない。党首の活動については自分なりの優先順位を決めて判断している。首相や国務大臣もすべての本会議に出席していないのに野党の私だと批判するのか。」

 無茶苦茶な論理である。過去、小沢さんに選挙応援を頼んだことのある陣営であれば、党首(当時)が突然、応援をキャンセルして集まった支援者に恥をかいた経験を少なからずもっているはずだ。私自身も有楽町の駅前で「まもなく小沢党首がまいります」と延々聴衆に期待を持たせ、キャンセルされた経験がある。

 さらには「党首としての優先順位」が、国会ではなく「選挙」というのもどうだろうか。どうりで、民主党の地方議員の多くが議会ではパっとしないが、新年会でははりきっているはずだ。政治より選挙というわけか。ましてや、テロ特措法こそ、小沢さんが大連立に乗りかかった政局ではなかったのか。

 問題発言はまだ続く。
「あの法案は国民にとって大事な法案ではないし、本会議の結果は見えていた。国民は理解してくれている。」

 私は、小沢党首(当時)の、お役人にも「票」にも迎合しない毅然とした姿勢が大好きだった。レベルは違うが、今の私の政治姿勢の基礎となっているものだ。が、ついに「政権交代」という命題の前に、「票」に迎合してしまったのだろうか。

 小沢氏は、常々シーレーン防衛の重要性を説き、ご長男を海上自衛隊の幹部候補生学校に入校までさせた。したがって、インド洋のテロ対策が、国民生活にどれほどの影響があるかは誰よりも理解しているはずである。が、目の前の蜜(大阪府知事選挙)の前には、そっちのけ。

 また「本会議の結果は見えていた」として欠席が許されるとしたら、民主党や野党は衆議院本会議のほとんどを欠席していい、ということになる。わが大田区議会でも自民党と公明党以外の議員は「結果が見えている」から、区議会に出ないで選挙活動をしろ、という暴論である。

 「国務大臣や総理だって本会議すべてに出席していない」にいたっては、子供の言い訳である。○○ちゃんだって、やってるよ〜と悪さを叱られた子供が泣く姿は古今東西どこでも見られる。アイツもスピード違反してるのに、なぜ俺だけ捕まえるんだ!と警官にくってっかかる姿も道路ではお馴染みである。いずれも論理的には成り立たないロジックだし、まして立法府のそれも野党第一党の代表者が言うべき言葉ではない。

 政権交代の甘い蜜に、本来の「小沢一郎」が隠れてしまったのを危惧する賢者は民主党にはいないのか!!


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