2007年12月15日(土) |
東京都戦没者霊苑参拝 |
今日は、戦没者遺族会の研修会に参加した。伯父が、昭和19年1月31日に南方洋上で戦死したが祭祀する遺族がいないため、私が英霊記をお預かりしている関係で、遺族会の会員になっているのだ。
今日の研修の会場は、東京都戦没者霊苑である。靖国神社には年に何回も出かけるが、都戦没者霊苑などという施設があることは知らなかった。東京ドームの北側、豪華な文京区役所と中央大学の狭間にひっそりと建っている施設がそれだ。
資料によれば、満州事変から太平洋戦争まで東京都出身の16万人の霊をおまつりしてあるのだそうだ。実際に内部を見せて頂いたが、区市町村別に区分された棚にはお位牌や小さな骨壷が整然と置かれていた。
お位牌については、今でも希望があれば受け入れるとのこと。さっそく月曜日に伯父のものをお願いしようと思っている。以下、碑文を転載して英霊に感謝の祈りを捧げたい。
あの苦しい戦いのあと、四十有余年、私たちは身近かに一発の銃声も聞かず、過して来ました。あの日々のことはあたかも一睡の悪夢のように、遠く悲しく谺(こだま)して来ます。
だが、忘れることができましょうか。かって東京都の同朋たちの十六萬にも及ぶ人々が、陸に海に空に散華されたことを。あなた方のその悲しい「死」がなかったら、私たちの今日の「生」もないことを。
そして後から生まれて来る者たちの「いのち」のさいわいのために、私たちは何時までもあなた方の前に祈り続けるでしょう。
この奥津城どころは、私たちのこの祈りと誓いの場です。同時に、すべての都民の心の憩いの苑でもありましょう。
この慰霊、招魂の丘に、御こころ永遠に安かれと、茲にこれが辞を作る。
山本健吉(日本文芸家協会理事長)
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