いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2006年02月23日(木) 区長不信任決議の動議で議会がとまる

 今日から34日間の日程で、第一回定例会が始まる。定例会は条例により、年4回開催と決められており、1回目が予算議会、3回目が決算議会で会期が長い。

 なにしろ、保育園に通っていた大昔から「人の話を聞くのが不得意」だったので、この長期にわたる議会はまさに「苦議会」である。私に与えられた時間は、本会議15分間、予算特別委員会31分。34日の間、発言する日は、2日か3日ぐらいである。残りは、他の議員とお役人のやり取りを「静かに(?)」拝聴しなければならないのだ。

 この「静かに」というのが、辛い!そこで、止む無く「ヤジ」を飛ばすことになり、良識ある区民をして「品のないヤジを飛ばすな」という陳情が出ることになるのだ。

 さて、今日は、定例会初日。何事もなければ、13時開会、区長の新年度予算に関する施政方針、教育委員長の教育についての取り組みを聞いて、概ね2時すぎには終了する予定であった。その後には、区議会ヨーロッパ視察団の報告会、会派の議案勉強会がつまっていた。

 ところが、区長の演説中、一人の議員の動きがおかしい!共産党の長老にメモをまわしているではないか。ははあ〜、動議を出す気だな、と感じた。この議員さん、同じ会派にいたこともあるが、本会議にオレンジ色のスーツで出席したり、教育長の部屋に怒鳴り込んだりと、「パフオーマンス」と見られる行為が多い方である。

 区長の演説が終わるとやはりそうだった。「区長、筆頭助役の自主的辞任を促す動議」を提出したのだ。ヒューザーが最初に「偽装だ」と発表した、区内マンションの建築確認で偽装を見抜けなかったことに対して、責任を取って辞任せよ、というのだ。

 議員は、議会中いつでも動議を出せるが、本気で動議を可決したいのであれば、開会前に各会派に協力を依頼する必要があるが、今回はなかった。動議は、賛成議員が本人以外に2名以上の賛成がないと、成立しないが、今回は共産党8名全員が賛成し、動議としては成立した。

 さあ、これからが大変である。まず、動議の発言について「速記録」と「テープ」から正確な内容を文章にする。次に、動議の取り扱いについて幹事長会が開催され、その内容を各会派に持ち帰り、会派の意見を持って再度集まる。そこで合意した事項に基づいて、正式な場である議会運営委員会が開催される。そして、そこで合意された議事順序によって、やっと本会議が開催されるのだ。

 2時前に止まった本会議が再開されたのは、4時10分。動議について採決したところ、賛成9名であっけなく否決され終わった。議員の発言や行動を制約するつもりはないが、どのような意味があったのだろうか。

 かわいそうだったのは教育委員長である。就任後初めてのご自分の出番を目前にしての、騒動にさぞかし戸惑われたことであろう。騒動があったから加筆されたのかどうか、演説の中で「議会という場に出席する機会をいただき、色々と勉強させていただいた」という趣旨の発言があった。

 ご一同、お疲れ様。
 


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