2004年12月07日(火) |
介護保険事業者さん、区の指導は結果報告しなくてOK? |
介護保険の問題点について、何回か書いてきた。そもそも、制度実施が先にありきで、詳細に検討されたとは思えない。であれば、『走りながら考える』『朝令暮改』で、改めるべきは、改める、という態度が必要であるが、どうも、お役人には『こうと決めたら、なかなか変えない症候群』があるようで、変えない。
今日は、民間医療機関の事務長さんと、介護保険課長に面会した。以下、Qは私と事務長さん。Aは課長。A2は担当者。
問題1 Q:救急車にヘルパーが乗車できない、と介護事業者は区から指導されている、と思っている。 A:そんな指導はしていない。介護報酬では支払えない、と言っているだけだ。 Q:では、乗ってもいい、と指導しなおせ。 A:それは、事業者の良識だ。 Q:区から『ダメ』と言われている、と誤解しているなら、それを是正すべきだ。 A:そのように指導する。 問題2 Q:昨日、在宅支援センターのケアマネジャーが、建築業者に、くだらない指導をしている旨、電話したが、このケアマネを指導したか。(12/4の日記参照) A:●●さん、昨日の件どうした? A2:あれ、◎◎さんに電話するように頼みましたが、◎◎さん、どうした? Q:大田区では、管理職が何か指示した場合、その結果報告を求めないのか? A:…… 問題3 Q:介護事業者が、介護給付の範囲ギリギリまで請求すると、区に呼ばれ指導されるようだが、いつ誰を呼んで、何の指導をしたのか、台帳なり、明細はないのか。 A:そのような文書は存在しない。 Q:では、指導した結果、どう改善したかの報告はどうしているのか? A:改善の報告は義務づけられていないので、もらっていない。 Q:では、たんなる業者に対する脅しか? A:……
問題3は、本会議でも公明党が質問していたが、例えば、介護報酬で、月50万円使える、高齢者が介護事業者に、必要な介護サービスを依頼して満額使うとする。この金額の使用率が100%に近い業者から抽出して、『指導』するのだという。とすると、区に目をつけられると面倒だと思えば、業者が自主規制して、『おじいちゃん、まだ介護保険使えるんだけど、このくらいにしておこうね。お上が怖いからね…』と(言ったかどうか…)、なって、本来使えるべきサービスが使えないことになる。
そもそも、介護『保険』である。保険とうたっている以上、条件さえそろえば給付は100%受けれるはずである。勿論、民間の保険でも『すべった、ころんだ』と色々言って、給付割合を下げようとはするが、給付条件さえ合えば支給される。
では、医療保険制度はどうだろう。つまり、国民健康保険や社会保険である。各医療機関が医師の判断で実施した医療行為につき、『使いすぎ』と、大田区国保担当課に呼ばれた話は聞かない。(一方的に、請求額からカットしてくるケースはある)
業界筋の話では、医師会と行政の『力関係』だ、という。ということは、介護事業者は『弱い』ということだろうか。頑張れ!介護事業者。必要なものは、給付範囲で認めろ!と声をあげよう。
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