いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2004年10月28日(木) 大田区議会欧州視察団出発

 以前から『中止』を主張していた、区議会の海外視察団が昨日出発した。大田区議会議員は、4年の任期中海外視察1回、中国朝陽区または米国セーラム市への親善訪問1回の計2回、公費(税金)で海外に行くことができる。

 今回は、以前から反対していた共産党、参加を辞退した公明党の2会派以外から7名が参加した。区議会議員が公費で海外視察に行くべきか、という問題の他に、この視察の費用が高額であることも指摘している。以下、今年度の視察費用、親善訪問費用算出基準を示す。

 海外視察(10/27〜11/6)
 アムステルダム、ブリュッセル、プラハ、ウイーン、ベニス、ミラノ
 支度料 43,120円 運賃  515,440円 宿泊料 184,900円 日当 72,300円
 合計 815,760円

 親善訪問(8/29〜9/5)
 ボストン、セーラム、バンフ
 支度料 43,120円 運賃 393,780円 宿泊料 129,000円 日当 54,100円
 合計 620,000円

 親善訪問(10/24〜10/29)
 北京、抗州、上海
 支度料 43,120円 運賃 203,780円 宿泊料 77,500円 日当 30,600円
 合計 355,000円

 支度料とは、パスポート取得やら、スーツケース等の費用らしい。最近1年以内に支給された者には支給されない。

 運賃や宿泊料は、実際に旅行会社から請求された額ではない。運賃は『IATA(国際航空運送協会)公示運賃』で、宿泊料は、旅費規則に定められた都市別に4段階に分けた金額で計算する。ちなみに、ボストンやアムステルダムは『甲地方』で一泊21,500円、中国各都市は『丙地方』で一泊15,500円である。

 日当も同様で、4段階に分かれた地区ごとに計算される。そして、この合計支給額から、旅行会社に払う、運賃、宿泊料、バス代、ガイド、通訳、添乗員費用などを差し引いたものが食事代などにあてられる。

 さらには、この旅行会社への支払いなどは領収書がいらないのだ。いや、実務的には、当然、領収書なり振込みの控えはあるだろうが、公文書の中には存在しない。上記で計算した内容と金額が記載された『外国旅費請求内訳書兼領収書』という様式に、議員が受領印を押すことにより、請求清算は終了である。

 海外視察、親善訪問、実施するにしても、この渡し切り清算をやめ、実費清算にすべきであると思う。

 但し、大田区議会の名誉のために付け加えるが、国家公務員、地方公務員、国会議員、各自治体議員の、ほとんどすべての旅費清算システムはこうなっている。

 せっかく出かけたのだから、区政に役立つ有意義な視察と、旅の安全を祈りたい。



 


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