2004年10月14日(木) |
労務・技能職は自動的に、お給料が上がる? |
大田区には、東京都から出向している職員がいる。保健所長は都職員(医師)の指定席だ。幹部級以外では、清掃職員の大多数が東京都職員である。これは、平成12年の都区制度改革で、清掃事業が東京都から区に移管された際に、出向してきた人々だ。
都職員から区職員になったのではランク落ちとでも思ったのか、または、所属する組合の組合員激減防止か、平成18年までは、区に勤務するが身分は『都職員』のままだ。都の清掃職員は、選考により技能主任、技能長、統括技能長、とランクがあがる。当然、俸給表も採用時の1級から始まって4級まであがる。
ところが、最近、この清掃現場に、区職員が一部配置されて、ややこしくなってきた。これは、公園事務所を廃止したため、その職員を用務主事(学校の用務員さん)と清掃職員に配置転換したのだ。
そこで、人事制度に乖離ができたのだ。大田区の技能職、労務職は、採用時の1級から最高の4級の俸給表まで『大過なく勤務』すれば誰でもあがる仕組みなのだ。そこで、年収980万円の公園管理職員や、校長より給与の高い用務主事が出来てしまう。
一般の行政職(事務職など)は、1級から2級主事、主任主事、係長、総括係長、管理職と、選考試験により昇任していくのとは大違いである。さて、それでは、同じ『清掃』という現場に、二つの人事ルールが並存するのはどうだろうか。
平成18年には、現在の都職員たる清掃職員も、区職員になるから統合されるのだろうが、その前に整理する必要があるだろう。人間の働くモチベーションを高める意味でも『大過なく』は良くない。明日、決算委員会で質問するつもりだ。
|