いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2004年08月18日(水) 開かれた議会を!

 国会では、事前根回しの国対政治が問題視されている。都議会でも、区議会でもこれはある。特に、お役人は、なるべく穏便に議会を通過させたいから、議会対策も周到に行う。しかし、そのことがあまりにも行き過ぎると、議会や委員会が形骸化し、その場に至る前段の調整が重視され、区民に公開される会議はセレモニーになってしまう。

 まあ、投票率が50%以下となるような選挙で選ばれた議員であれば、50%の区民は責任を持っていないのだから、その程度でいいのだろうかもしれない。いや、違う。だからこそ、50%しか投票に行かないのではないだろうか。

 今、区議会で焦点となっている区立幼稚園の廃園問題。私は、廃園に賛成である。しかし、絶対可決されると自信を持っているお役人の、議会、委員会に対する態度は問題だ。そこを変えろ、と問題提起しているのだが…

 例えば、大田区の民間幼稚園の定員と、実際に通園している人員の比較資料を提出して欲しい、との委員会の要望には「東京都が非開示と言っている」との理由で提出してこない。

 事前に出さないらしい、との情報を先週つかんだので「出さない」と言っている、東京都私学行政課に確認した。

 一般職員「公文書開示請求があった場合には、定員は開示、現員は非開示で        す。」
 私「大田区に議会に開示するなと言いましたか」
 一般職員「いいえ、いってません」
 課長「公文書開示ではそうですが、幼稚園廃園の議会資料であれば問題ないと考    えています。大田区の職員に、私○○が言ったと言って結構です」

 ところが、委員会で、教育委員会の課長さんは「東京都が非開示と言っている」として、開示しなかった。さらに、こども文教委員会委員長は「犬伏が、東京都に問い合わせしたから、大田区は開示しなくなった」と、説明しているらしい。まったく、上記のやりとりとは別の言い訳が、まことしやかに語られる。

 もっと言えば、この開示を拒否している資料は、毎年1000部も印刷される、ある団体の子育て資料の中に、すべて掲載されているのだ。勿論、区議会議員も全員持っている。このことは、お役人は知らなかった。また、平成13年の委員会では開示されているのだ。都合が悪い資料は、出せない理由を、誰かのせいにして出さない。こうして情報が操作される。開示可否の理由は、都合がいいか悪いか。そうでない、と言われてもにわかに信じ難い。なぜなら、この資料請求こそ「踏み絵」だったのだから。

 また、本日開催された、総務財政委員会では、我が会派の議員の質問に対し、自民党有力議員が、担当書記に「録音を止めろ」と指示して、議事録に掲載されない発言を行ったそうだ。これは、議会規則逸脱行為である。本来、録音を止めるのなら、委員長が休憩を宣言したうえで、止めるのが筋だ。議事録には「録音を止めろ」を含め、その後の発言もすべて掲載されなければならない。

 再度言う。我々は、なんでも反対しようとしているのではない。その点では、共産党とは明確にスタンスは違う。しかし、だからと言って、区長部局や教育委員会が提案したものを、事前の根回しだけで「諸手を上げて賛成」したのでは、一体なんのために、報酬を頂いているのかわからない。区民にとって、よりよい施策実現のため、是々非々で議論する「良識の府」でありたい、と願っている。


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