2004年08月12日(木) |
共産党と共同戦線?区立幼稚園廃園問題 |
大田区は、区立幼稚園9園を平成21年度をもって廃園することを含んだ「子育て支援・幼児教育の基本的考え方」を発表した。これは、9園600名余りの幼児だけが公費から手厚い(一人あたり約68万円)支援を受けていることは、税金の使い道として偏っている、という考え方に端を発している。
現在いる幼稚園教諭の給与は、800万円近く、私立幼稚園教諭のそれとは比べ物にならない高給だ。そのうえ、14時にはお客さん(園児)がいなくなってしまうし、夏休み、冬休みなどもあるので、相当良い待遇である。 福祉的な施設である保育園と違って、幼稚園は民間立でも良いではないか、と廃園の方針が決定された。
当初より賛成していた自民党についで、会派内で慎重論と賛成派が拮抗していた公明党が賛成にまわったことにより、「お役所サイド」は一騎に議会に提案してきたのだ。わが会派「民主・自由・未来」の態度は、概ね賛成であるが、各論での議論が不足していること、要求した資料が提出されないことなどから、今後も真剣な議論をすべき、と主張している。
そこで、昨日、わが会派、ネット、共産党、緑の党と、この問題についての意見交換会を議会委員会室で行った。この会は、賛否を共同で訴えていこう、というものではない。委員会や議会で、ただ賛成、反対するのではなく 議論を深め、より良い施策にしていく議会本来のあり方を議論しよう、との趣旨だった。
しかし、共産党=野党=敵、との思いが強い「お役人」には、与党でありながら、「敵」と組むとは「とんでもない、やつらだ!」と、相当な抵抗があるようだ。
大田区議会初の、共産党を含めた意見交換は非常に意義深く、以下の要望を、こども文教委員長(自民党)に提出した。
今後、この問題が「廃園先にありき」の後付けの議論ではなく、真に大田区の幼児教育発展の一歩にあんることを祈る。
こども文教委員長様
委員会審議のあり方について
表記につき、以下のように要望致しますので、よろしくお願いいたします。
・理事者側からの案件に対し、単なる批判にとどまらず、より良い区政のため議論を深める
・資料は事前配布を求める
・委員会中の委員の理事者への要望に関し、作業が必要なものについては書記の補助も受け、委員長が理事者に対し正式に要求する
・委員は、他の委員の発言について積極的に賛意を表明することにより、発言に力を与える
・不十分な議論に対しては、臨時の委員会の開催を委員長に対し求め、時間により議論に制約を加えない
・理事者の報告に対し、議論が散漫にならないよう、案件毎に審議する
・教育委員との懇談会を実施する
|