2004年04月28日(水) |
地域社会と監視カメラ |
杉並区の商店街が監視カメラを設置したところ、ひったくりなどが激減し、また、発生した場合の検挙率が向上したとの報道があった。これを受けて、杉並区は監視カメラ設置に関する条例を策定したらしい。
さて、この一週間で、私も監視カメラにまつわる事件(?)を2件経験した。最初は、ある日の夜。町会の防犯パトロールのテントに防犯部の皆さんと詰めていた時のことだ。制服の警察官が訪問した。通常のパトロールでの訪問かと思いきや、110番通報があった、というのだ。内容は、町会テントに『不審な人物がたむろしている』とのものだ。
一同、顔を見合わせてしまった。警察官は無線で本署に『不審な人物は、町会防犯部の制服を着た皆さんです。どうぞ‥』と連絡をして帰っていった。いったい、誰が通報をしたのか、私以外の全員が『ある人』だろう、と推測した。(私は、その人物を知らなかった)
その人は、このテントの近隣に住んでいる公務員の奥様、自宅周辺に監視カメラを数箇所設置し、周囲に監視の目を光らせているらしい。先日も、幼稚園の子供が宅地内に入り、その幼稚園の教員が相当怒られたという。また、町会費は払わず、お祭りのしめ縄も『防犯上の理由』から、このお宅の前だけははれない。自宅前に駐車する車両があると、すぐ110番するらしい。 日ごろの行動から、この人ではないか、という
その数日後、あらたな監視カメラの事件に遭遇した。ある町会から『困った人物との和解をしたいのだが、被害者との話し合いに同席して欲しい』との要望があった。出かけていくと、被害者であるという5人と、町会役員さん2人が、ある男性からの『和解金』要請について議論していた。
話は概ね以下のとおり。 Aさんは、建売住宅28軒を代表して、その私道に埋設してある水道管、ガス管の交換工事(無償)の交渉を水道局、ガス会社と行おうと提案した。ところがBさんが反対して頓挫。その後、Bさんが代表になり、同様のことを行おうとしたところ、今度はAさんが『なせ、前回反対したのに‥』と反対。近隣関係はぐちゃぐちゃに。このころからBさんは、自宅に監視カメラをつけ、パトカーのような赤色灯まで設置した。さらには、水道局、ガス会社に出向いた『労務金』1万円X19回=19万円など、約60万円を払え、といっている、というのだ。
ことの本質はわからない。なぜなら、相手側から意見を聴取していないからだ。しかし、善良な関係を築くべき近隣の人々に、『犯罪者』に向けるべき監視カメラを向けることは、残念ながらどこか普通ではない生き方だと思うし、不幸な人生だと思う。
いずれの方も、早急に近隣と和解され、楽しい日々がお互いおくれるよう願ってやまない。
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