いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2003年03月09日(日) だからあなたも生き抜いて 大平光代弁護士講演に号泣

 今日は、区民センターで開催された、”だからあなたも生き抜いて”の著者、大平光代弁護士の講演会に出かけた。16歳で極道の妻になり、背中いっぱいの刺青を彫り、ボロボロになっていた22歳の時、養父に出会い、一念発起。通信教育で大学に通い、司法試験に1回で合格された、というすさまじい人生を送られた方であることは、その著書で知っていた。
 いざ、ご本人が登壇されると、それだけで涙が止まらなくなってしまった。その壮絶な人生とは、裏腹に、凛とした清楚な姿が、あまりにも悲しげで、そして、重い重いトラウマを背負われている。そう思うと、何も講演を聴く前から、涙が止まらなくなってしまった。
 実際に弁護を担当された、非行少年少女のA子さん、B君、C子さんの例を挙げられ、ごく普通の少年少女たちが、大人のちょっとした一言で、非行に走り、落ちていく姿を話された。さらには、その3人が、大平弁護士との出会いから、更正していく姿の話にも、もう涙腺が堰をきってしまった。
 ご自身も、中学3年生の時、グレて、高校に合格できず、それでも、頑張って美容学校の合格証書をもらって、家に帰ると、母が”みっともない。高校もいかずに”と。担任に見せにいくと”何しにきた”といわれたそうだ。あの時、一言”頑張ったな”の言葉があったら、私は美容師になっていた、と述懐されていた。そして、家庭裁判所に送致される子どもたちは、突然、非行をする訳ではない、不登校や引きこもりのうちに、教員でも、親でも、大人が、真剣にその子に向かってくれたら‥と、残念だ、と結ばれた。
 感動的だったのは、大平先生の本を読んで、立ち直り、宅地建物主任者の試験に合格した、元非行少年が担当の保護司さんに連れられて会場に来ていたことだ。そのことを司会者が紹介すると、会場は万雷の拍手でわいた。
 今も残る刺青と、割腹自殺未遂の名残から体調不良で、今後は講演できない、との言葉を残し、新幹線でとんぼ返りされた、大平先生。どうか、お元気で、そして、今まで努力された分、お幸せに!


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