雪さんすきすき日記
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2014年03月31日(月) |
「巫剣神威控」のこと |
やっと年度末が終わって、仕事の方も正常運転に。
というわけで、漸く「巫剣神威控」(ZENITH BLUE)に着手できた。
武技でもって魔を滅ぼす剣士「巫剣」の一人である壬佐。彼女が追うのは魔の力が剣となり人の血を吸うことで力を蓄える魔剣。そして、魔剣に魅入られて師を斬り逃亡した、かつての同門であり友人でもあった鈴華。巫剣として壬佐は魔剣を滅ぼさなければならないが、それは鈴華との闘いが避けて通れないことを意味するのであった。
この作品は、制服姿の少女が刀を振り回して敵を斬り伏せる3D剣戟アクション。魔剣の力に釣られて湧いてきた魔物が次々と登場するので、壬佐を操作して倒していく。戦闘は円状の舞台の上で行われ、各面複数のWAVEで構成されている。魔物を規定数倒すとWAVEが進み、最後に待つボスを倒すとクリアという進行。 操作は2軸のアナログスティックで行い、スティックの左で移動、右で視点操作。ダッシュボタンを押すと待機状態になるまで高速で移動可能となる。また、ガード+移動で回避行動、敵の攻撃を寸前で受け止めるとあらゆる攻撃をガードするジャストガードが発動する。 巫剣は武技で魔を滅ぼすとあるとおり、壬佐の攻撃は斬撃と格闘で行う。斬撃は手にした刀で切り裂く攻撃で、威力が高く攻撃範囲も広いが刀ゲージを消耗し、ゲージが無くなると行えない。一方の格闘は鞘や蹴りを使用しての打撃で、威力は斬撃に劣るものの刀ゲージを回復させる効果がある。それとは別に、奥義として2段階の溜め攻撃があり、1段階目は近接、2段階目は広範囲への攻撃を行う。解放という操作で刀ゲージを消費することにより、溜め時間をほぼ0にすることができるのが大きな特徴。 敵に攻撃を当て続けると、赤く点滅する出血状態となる。この状態になると防御力が低下して攻撃も入りやすくなるが、それ以上に重要なのが斬心という操作。斬心のボタンを押すと鞘を水平に持ち刀を納めるのだが、それと同時に出血状態の敵から血飛沫が上がってダメージを与えることができる。さらに、この時刀に付いた血魂の数に応じて体力と刀ゲージが回復する。なお、血魂は敵を斬った数で増えていく。 敵を倒すことで得られるSPを消費して壬佐の強化が可能。攻撃力や体力など各種能力の上昇に加えて、斬撃、格闘共に新しい技を覚えることもできる。
制服姿の少女が日本刀を振り回して魔物を倒していくという、実に様式美的な作品ではあるが、その作りこみ様はこれが処女作品とは思えないほど高い水準を誇っており、大きな驚きを禁じえない。 剣戟アクションの操作性は上々で、斬撃と格闘を組み合わせたコンボはとても気持ちよく決まり、強化して技が増えると手数も多くなってより攻める楽しさを堪能できた。使用するボタンは多いものの、チュートリアルをプレイすればすんなりと理解できたところは好印象。また、刀ゲージによる攻撃のメリハリの付け方も上手い作りと感じた次第。特に感心したのが、刀ゲージを消費して溜め攻撃の溜め時間を短縮するというシステム。これが強力な溜め攻撃を手軽に出せるという快適さを感じさせてくれる一方で、刀ゲージという対価も大量に消費するので斬撃との兼ね合いも考えなければならない諸刃の剣となっているところが実に面白い。敵の強さも中々手強く、ボスはガード不能な攻撃が多くきちんと攻略しないとまず倒すことができないし、道中の雑魚も間合いを計りつつも隙を見せると積極的に攻撃してきたり、巨体に任せて突進してきたりと様々な動きで翻弄してきて、こちらからの攻撃一辺倒といった甘い戦いはさせてもらえない。ガードや回避、ダッシュといった動作も後半になるにつれてその重要度が増してきて、攻防共に多様な操作を駆使しての緊張感のある戦いも存分に味わうことができた。
そして、演出面でも大いに魅了してくれる。壬佐の美麗な容姿や鋭い動きそれ自体が既に高品位の演出となるのだが、やはり最大の魅せ場は斬心であろう。鞘を顔の高さで水平に持ち、刀を納める。カチリという音と共に出血状態にあった敵から一斉に血飛沫が上がるのは正しく様式美の極みであり、それを演出だけに止めず体力や刀ゲージ回復というシステムにも取り込んでいるところが見事の一言に尽きる。壬佐だけでなく、雑魚やボスの容姿や動きにおいても目を見張るものがあり、動きを見ようとしてカメラを合わせては攻撃を喰らうことが度々起こるほど。人型の雑魚がスーツ姿とか洒落っ気満載であり、ボスも禍々しさの体現といった雰囲気が如実に感じられた。個人的には、2面ボスのカイザーの容姿が群を抜いて秀逸であった。戦闘の背景も、夜の高層ビル群の谷間や情緒溢れる日本庭園と、実に分かっていると思わされた。 全編に渡ってギターが唸るロックも剣戟アクションとの親和性は抜群で、戦闘を大いに盛り上げてくれる。これが全てフリー素材というのだから、その選曲眼の良さにも恐れ入る。
様々な様式美を上手く取り入れて、洗練された作品に仕上げたセンスと手腕にはひたすら感服。ゲーム内容はとにかく湧いてくる敵を倒すという単純なものだが、それ故に壬佐の華麗で鋭利で痛快な剣戟アクションを純粋に堪能できるというもの。とりあえずNORMALをクリアしたが、システム、難易度、演出等々全てにおいて大満足の内容であった。
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