雪さんすきすき日記
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2011年05月29日(日) 「NEO AQUALIUM」のこと

 昨日よりも大分回復してはいるものの、「みみ いんざ すかい」を2回もプレイしたらへろへろに。本調子には未だ程遠い。

 今日は「NEO AQUARIUM -甲殻王-」(Nussoft)をプレイ。

 海中の一部を切り取り他の場所に転移させる技術が開発された近未来。その技術により海の環境は激変し、海洋生物は適応のために未知の戦闘能力を引き出すこととなる。その能力に目を付けた人々は、切り取られた海の中で戦う彼らを観賞するという娯楽を編み出したのであった。
 この作品は、海洋生物同士が戦う対戦アクション。プレイヤーが操作するのは、エビやカニといった海洋生物。これだけでも非常に変わっているのだが、さらにこの海洋生物たちは前述の設定のとおり戦闘能力に秀でた進化を遂げ、レーザーは撃つわ、ミサイルは爆発させるわと近代兵器顔負けの攻撃をするのである。結果、プレイヤーは、海の底で海洋生物達がレーザーやミサイルを撃ちあい激しく戦うという、実に現実離れした光景を目にすることになる。

 操作するキャラは、初期状態ではイセエビやズワイガニなど5種類。いずれも海洋生物だけあって、今までの対戦アクションとは違った操作を要求されるところが多い。
 攻撃は射撃攻撃と近接攻撃で、各キャラにより攻撃内容は異なる。また、溜めとゲージを消費することにより、3種類の強力な攻撃(スキル)を出すこともできる。その内容たるや、レーザーを触角のように振り回したり、無数の爆風を起こしたりと、生物による攻撃としてはあまりにも不釣合いな派手なものばかりで、改めてこの変化が引き起こした影響の大きさを思い知らされてしまう(嘘)。
 また、体の部位には射撃攻撃や近接攻撃に対応した部分があり、それを切り離すことで遠隔攻撃も行うことができる。切り離したり、ダメージを受けて部位を失うと、攻撃や移動、回復などの能力に影響が出るが、失った部位は脱皮により復元する。ただし、脱皮に必要なゲージはスキルと共用になっており脱皮ばかりしていると強力な攻撃ができなくなってしまう上、脱皮を繰り返すと体が大きくなってしまうので、不必要な脱皮は状況を不利にする。
 移動も通常は海の底を這うように動くのだが、浮遊することで海の中を泳ぐように移動できる。この泳ぐという移動が実に海洋生物らしく、独特の感覚を味わえる。
 海の底には対戦する2匹以外にも多様な海洋生物が存在する。彼らも、プレイヤーキャラほどではないものの攻撃手段を有しており、支配することで共に戦ってくれるようになる。個々の戦力は微々たるものだが数が揃えば大きな脅威となり、この海底での勢力争いが戦いにより幅を持たせる要素となっている。小さな生物達を支配下に置くのは結構楽しくて、つい相手そっちのけで支配に専念してしまうことも。

 攻撃や移動など、キャラが海洋生物であるということを活かした点が数多く見受けられ、そのこだわりに感心すること頻りであった。それでいて、調整もしっかりと行われており、対戦アクションとしても存分に楽しむことができた。操作がやや特殊なところもあるが、それを把握できれば新鮮な戦いが体験できること間違いなしである。
 他にも、初期の5種類の海洋生物を倒すと新たな相手が登場したり、EXTRAでは人類(?)からの参戦もあったりと、この辺りの作り込みも嬉しいところ。各キャラとも非常に細緻なモデリングで、躍動感のある動きを見るのもこの作品の楽しさの1つであろうかと。
 あと、各対戦前に出てくる、進化を遂げた海洋生物に対する対戦相手たちの哲学的な言葉が、この独特の世界観をプレイヤーに浸透させる上でいい働きをしている。こういう細かいところにもこだわりが感じられる丁寧な作りをしている。

 奔放な発想と、それを形にする技術力が見事に組み合わさった素晴らしい作品である。


氷室 万寿 |MAIL
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