人妻の裏心 『皮肉な幸せ 12』 せつなさと愛しさと後ろめたさと・・・ - 2005年07月01日(金) 彼に突かれる振動で、体が揺さぶられ、アタシの頭の中が ぐるぐる回りだす。 ああっん、、イィ、、、、、 叫びながら、意識を失いそうだった。 そう、快感ゆえの失神ならばいうことないのだが、 残念ながら、酔いからの呆然だった。 そんな感じでアタシの2度目のバージンは いつのまにかなくなった・・・。 行為が終わる頃になると、だんだん酔いもさめはじめ 自分のいる状況、自分がおかしてしまった事への恐ろしさが 急に現実的になってきた。 もし、家に夫から電話がかかってきたらどうしよう? もう12時をすぎてるし、なんて言い訳をすればいいのだろう? そう思うと、抱かれた余韻を楽しむ余裕もなくて アタシはそそくさと服を着だした。 「もう着るの?早いね・・・。」 彼は少しあっけにとられたようだった。 「うん、もし旦那から電話あったらまずいから・・・。」 「そっか。じゃあ、もう帰るの?」 「うん。」 今思えば、彼に対してとても失礼な行為だったと思う。 そしてさらに失礼極まりない言葉を帰り道に アタシは悪気なく言った。 男にとったらひどく傷つく言葉だよなと、家についてから申し訳なく思った。 別れ際、車の中で彼は「キスしよう」と私を抱き寄せた。 いくら雨が降っているとはいえ、こんな家の近くで・・・。 「誰かにみられたらマズイから・・・」 「大丈夫だって。こんな夜更け誰もいないよ。ねっ?」 そういわれて、キスをした。 今頃になって、感覚がもどってきたようで心地よかった。 けれども、時すでに遅し。 「今日はありがとな。またね。おやすみ。」 彼のその言葉に少し寂しさを覚えながら、 アタシは誰もいない家へと帰っていった。 しかし、雨音だけしか聞こえない部屋で ひとりでいると急にせつなさがわいてくる。 声が聞きたい・・・。 でも、電話するのがなんだか出来なくて、メールを送ると ほどなくして、彼からの返信。 「可奈、好きだよ。 おやすみ^^」 いつもながらに短文だ。 ほんとは声をききたかったのに・・・。 余計せつなさが募ってまた眠れなくなった。 すると、またメールが届いた。 あ、まだおきててくれたんだ? 嬉しくなってメールをみると、それは夫からだった。 普段メールをくれることなど一切ない夫がアタシにメール? 「今、部屋でひとりでテレビみてます。」 そのメールをみた途端、アタシの心は彼へのせつなさから、 今度は一転して夫への愛しさとうしろめたさに変わった・・・。 -
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