パラダイムチェンジ

2004年12月17日(金) Mr.インクレディブル

今回は映画ネタ。
見てきたのはMr.インクレディブル

この映画、一言でいうなら、「CGアニメの最高峰」かもしれない。
今までの3Dアニメの歴史って、人間を描くことに苦労し続けたと
思う。

でも今回のMr.インクレディブル、相当コミカルにデフォルメされて
いるけれど、そこで描かれているのはまぎれもなく、人間なのである。
奥さん役のエドナの自由自在にのびる身体なんて、むしろ実写の
CGIだったら、相当無理ありそうなのに、あの画面では当たり前の
ように見えるあたり、リアルな人間らしさの記号と、デフォルメの
バランスが本当にうまいなー、と思うのである。

やっぱり、CGアニメの技術では、ピクサーが頭一つ抜けているのかも
しれない。
そして、そのすぐれた技術を魅せるためのストーリーの作り方もうまい
と思う。

正直、感動できるか、といえばおそらくはニモの方が上だろうし、
笑えるか、といえばシュレックの方が笑えるかもしれないけれど、
スーパーヒーローがアメコミやTVで活躍し続けていた'60年代のテイ
ストをうまく現代にマッチさせていると思うのだ。

たとえば冒頭、"インクレディブルカー"に乗り込んでくるバディの姿は
バットマンカーに乗るロビンをほうふつとさせるし、シンドロームの
基地はまるで、007のDr.ノーの基地みたいである。

また物語の展開も主人公がピンチになった時に、助けてくれる謎の美女
がいるあたり、よくわかっているなー、という感じ。
自分が小さい頃、007とかを見て、その荒唐無稽さにドキドキした感じ
を直球で味わえたような、そんな感じなのである。

これが実写だと、たとえばオースティンパワーズになっちゃうんだろう
けど、CGキャラクターたちが演じている分、素直に楽しめるという感じ
かもしれない。
うん、とっても面白い作品でした。
できれば続編希望。


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harry [MAIL] [HOMEPAGE]

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