今日は日本で、サッカークラブ世界一が決まる日。 すなわちトヨタカップの開催日。
今年はスペインのRマドリードとパラグアイのオリンピアの戦い。 Rマドリードは、今年前半まで行なわれていた、UEFAチャン ピオンズリーグの勝者で、ジダン、フィーゴを始めとして、最近 では、ロナウドの移籍まで実現した、サッカー界のスター軍団。
クラブチームとしては、世界で最も選手の報酬が高いチームだろう。 おそらくはほとんどの人が指摘するだろうが、サッカー界の読売巨人 といったほうがいいのかもしれない。
ただし、Rマドリードのオーナーがあそこまで傲慢な性格をして いるとも思えないけれど。
そんな超豪華絢爛なスター軍団が今年はなかなか勝てずに苦しんで いる。チャンピオンズリーグでは2次予選に進んだが、スペイン リーグでは、格下相手でもなかなか点がとれずに苦しんでいるのだ。
そんな夢のチームを日本で見られる数少ないチャンス。 W杯の熱狂も手伝ってか、今年は関心も高かったようだ。 自分もできればスタジアムで見たくて、チケットを取ろうとしたが あえなく完売。その後チケットショップではペアで42000円で 売っていたが、さすがに手が出なかった。
さて、実際の試合だが、Rマドリードは見事に優勝。 だけど、相変わらず危なかっしい試合運びだった。 逆にいえば、それだけ緊迫した試合だったといえるのかもしれない。
スターティングメンバーだけ見れば磐石の横綱相撲でもおかしく ないのに、ともすると落としてもおかしくない試合運びだったのは 攻守のバランスが悪いからである。
FWのロナウド、ラウル、MFのフィーゴ、ジダンが攻撃に専念 しているため、守備に割く人手が足りなくなってしまう。
その上、それだけでもなかなか引いている敵の守備陣を割ること ができないため、DFのロベルトカルロスまでがオーバーラップ して攻撃参加するから、どうしても相手のカウンターが脅威に なってしまうのだ。
ただし、その事自体が悪いとは思わない。 なぜなら、そこにはたとえ2点取られても3点取り返せばいい、 という明確な意思が存在するから。 そしてそれが充分可能なポテンシャルを秘めたチームであるからだ。
また、それだけのスター軍団が集まりすぎると、キャラのかぶりも あるのか、誰を中心としてボールを集めるのかがわかりにくいのか やりにくそうな印象だった。
せっかくゴール前に持ち込んでもシュートするのか、ロナウドに パスするのか、一瞬のためらいがあるような気がしたのだ。
その中で、Rマドリードが先制点を取れたのは、W杯優勝コンビ ロベルトカルロスと、ロナウドの息の合ったコンビネーションから だった。
また、追加点はロナウドが選手交代をして、昨年のメンバーになって つながりが生まれるようになったからだ。 その後、守備的メンバーを増やしたためか、終盤は思い通りの試合 運びができていたようだ。
だから、今期のRマドリードが本領を発揮するようになるのは、 ロナウドが本当にチームに馴染むようになってきたその後なのかも しれない。 タレントが豊富な選手たちの集まりだからこそ、アジャストには 時間がかかってしまうものなのかもしれない。
そして、あえて憶測を言えば、ジーコジャパンが目指しているのも こんな方向性なのかもしれない。 波にのればめっぽう強いが、外すと結構危ない橋を渡ってしまう。 でも、そういう日本代表も見てみたい気がする。
時間と経験を重ねて、明確な意思を持ち続ければ、それも充分 可能になると思うから。
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