掛川奮闘記

2008年02月08日(金) 080208_社会は大人が担う

 職場の幹部との交流会が行われるというので隅田川沿いの高層ビルに集合がかかりました。佃島の眺めが最高です。



 幹部からは現在の我々が置かれている厳しい状況についての講話があり意見交換が行われました。その中で会場の一人から出た話。

「少し前に東京の北の県で知事が替わって改革と称して、コンサルタントに出す調査業務を全国どこからでも良いようにして、競争をさせたんです。そうすると価格なんかはたたき合いが始まって、それまで2千万円くらいはかかるはずの調査が4百万円くらいで入札されてしまうようになりました」

「4百万円でのぞみ通りの仕事なんか出来るわけがなくて、出てくる成果は教科書の丸写しのようなもの。ところが発注した側ではそれをありがたく押し頂いて、県の幹部には『改革のおかげで千6百万円も得をしました』などとおべんちゃらを言うわけです」

「しかし成果の質を本当に見分けられるものには、そんなものなら4百万円だって払う価があるものか、と思う。千6百万円得をしたんじゃなくて、4百万円を捨てたのと同じなんです。評価の基準が価格だけになるということはそういう側面があるんです」

 価格が高いか低いかだけだったら確かにシロウトでも分かる。しかし我々はその質を少しでも高めるための仕事をしているのであって、どんな質の仕事をしているかはシロウト相手には説明がしづらいのです。

 それは説明を受ける側にも高い能力を必要とするからです。この説明を理解できる能力を『リテラシー』と言います。世の中の事を正しく理解するためのリテラシーを得る努力が必要だ、と言わない社会は人生のシロウトばっかりの幼い社会になってしまうことでしょう。

 「見えないものを見る眼力を養いなさい!」それが複雑な社会を生き抜くための大人の社会になるということなのですが。

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 毎年6月に伊豆で開かれる異業種交流会の東京メンバーによる新年会が開かれました。

 参加者は6名と少なかったけれど、多少は気心の知れてきた仲間が参加してくれました。会場は、メンバーの一人のAさんが務めている新宿の高級ホテル。韓国料理に舌鼓を打ちながら、レベルの高い話から低いところまで幅のある会話が楽しめました。



 こちらのホテルでは、レストランはほとんどが直営で、なかでも韓国料理を直営で経営しているホテルは東京でもここだけなのだとか。

「経営だけのことを考えるとテナントを呼んできてやってもらえばよいのでしょうが、それだと貸しビル業と同じじゃないですか。それよりもシェフ同士の連携なんかが出来る方が良いと考えたんです」とAさんは説明してくれました。

 お客様のために、お金ではかかっても見えない連携の力を守る選択をしているこのホテルの姿に、クロウトの眼力を見ました。

 大人にならなければ社会を担うことはできないのです。{/kaeru_en3/}
 


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こままさ