| 2007年11月23日(金) |
071123_丸の内界隈の景観づくり |
少し掲載が滞りました。土、日で掛川へ一泊で行っていたので、週末もアップが遅れました。風邪の悪化ではありませんので、ご心配なく。
さて、金曜日はこれまた関東の冬に典型的な快晴の一日。風は少し冷たいけれど、こういう一日を無駄に過ごすわけには参りません。近くの衣料品店で安く買ったウィンドブレーカーを着込んで出発です。
今日の視点は東京駅前の「丸の内界隈」。ここの地区整備は大地主である三菱地所を中心に行われていて、高層ビル化も進んでいるのですが、なぜか新宿新都心の高層ビル街とは一見して風景が違います。
新宿は高層化を進める上で、「公開空地型」と呼ばれる、地面に建物の建たない広場を取るとボーナスとしてビルの容積をもらえるという手法で地域整備を行いました。
それに対して丸の内は、その歴史的経緯でも、明治27年に一丁倫敦(いっちょうロンドン)と呼ばれる整然とした街並みを造り、丸ビルの建設など、常に近代化の象徴としての景観作りをしてきたのです。
そこで丸の内でのリニューアル計画の中でもこの一角は機能を更新する必要と同時に、歴史的な景観との調和が必要とされ、その中から、「街並み形成型」という方向を採用したのです。

大国道夫氏らによる、「丸の内・街並み形成型まちづくり〜ガイドラインによるまちづくり」という建築学会での論文などにはそのあたりのことが詳しく書かれていますが、要は、ただの広場ではなく、通りには賑わいを演出するような店構えをたくさん連ねよう、というまちづくりをしてきた、ということなのです。 そしてその典型的な例が丸の内の中通りです。
そんな予備知識を頭に入れながらこの地域を巡ると確かに、中通りにはお店が、ショーウィンドウとともに、外向きのドアを用意して外からのお客を迎え入れるつくりになっています。
 ビル全体はガイドラインによって、低層の部分は軒の高さを31mに揃え、高層ビル棟だけがストンと立っているのとは違います。ここが新宿との一番の違いです。
そのうえ、真ん中の道路は2車線の一方通行と狭めていて自動車交通には快適とは言えない状況を作り上げています。そしてその分、建物は敷地からセットバックして建てられ、歩道部分の空間にはゆとりがあります。

走っていて気付いたのは、交差点にも信号がないこと。車は一時停止で交差点を渡りますが、信号がないことで、街路樹とも相まって景観的にも非常にすっきりした通りになっているのです。

こういうところでは、レストランの看板を入れ替える姿さえ、どこか外国のようで絵になる風景です。

新宿の一方の対局としての丸の内。高層ビル街の二つの風景の違いを比べるとなかなか面白いですよ。
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