| 2005年03月10日(木) |
050310_創発調査の最終委員会 |
本の最終校正があがりました。明日以降、印刷に回ります。
本の装丁と中のイラストは、小出さんにお願いしました。この方はこれまでスローライフバンダナのデザインをして下さっていた方です。
宣伝の記事もスローライフ掛川のホームページに乗りました。アドレスは、http://slowlife.info/info.html です。
どうぞご覧になって下さい。
さて今日は、 ■創発調査第三回目で最後の委員会 ■行政漫談というニッチな領域 ■本の装丁とデザイン の3本です。
【創発調査第三回目で最後の委員会】 国の国土施策創発調査費でいただいた、「テーマの豊かなまちづくり」の第3回にして最終回の委員会が東京で開かれた。
委員長の小林英嗣先生を始め、熊本大学の佐藤誠先生、高崎経済大学の大宮先生、自治総合センターの松本理事長、榛村市長の各委員の参加で、委員会が開かれた。
事務局説明を、私とドゥリサーチの西尾さんから行い、その後に各委員からのご意見を頂戴する。
合併の嵐の中の自治体の状況と、これからのあるべき団体自治としての自治体像の提示、テーマの豊かなまちづくりということ、そしてテーマの豊かなまちづくりを支える人材育成の問題などについて、後半にご意見をいただいた。
最終的には提言と言うことになるのだが、ややまとめ方に荒っぽさがあるのを何人かの委員から指摘されて、今後委員長との間で詰め、その後に各委員にお知らせをするという形とした。
市長からは、今回の「テーマの豊かなまちづくり」という調査に関する自分自身の思いを18項目にまとめたレジメを用意して、存分に語って頂いた。
このなかから、普遍性のあるものは報告書に盛り込むことし、掛川的な事例は掛川市の事例紹介という形で世に出すことになろう。
さて、報告書の最終提出締め切りも近い。
スタッフの皆さん、最後のもう一踏ん張りだ。頑張りましょう!
【行政漫談というニッチな領域】 創発委員会の後に、スタッフ一同で委員長の小林先生へのお礼と慰労を兼ねての軽い飲み会。
そのスタッフ達と話をしていて改めて思ったのは、今日の委員会の中での市長の18項目に亘る、市政運営の極意のような面白い話をどれだけ職員一同や市民が理解しているのだろうか、と言うことだった。
私の最後の一年は、「生涯学習の真髄を見極めてみたい」という思いを、創発調査という思いもかけない手段をいただいて、これまた優秀なスタッフ達との意見交換の中で実現できた年だった。
なんと素晴らしい幸運であったことか!
そうして掛川の、そして榛村市長の生涯学習まちづくりを見るに及んで、その高邁な理想と哲学に共感して、実に興味深く思うのだが、市民の反応はもはや「また市長があんなことを言っている」というふうに受け止められているように思えて仕方がない。
それは職員にも同じ事で、本当の意味で榛村さんを直視して、その先にあるものと事を見ようとしていなかったのではないか。
そう言う意味では、市長の思いを常に市長が語るのではなく、その意を汲んで、市長とは違った表現で面白おかしく市民に語るという能力が必要だったように思われて仕方がない。
最後の一年は、私自身がそう言う役回りを演じる必要を感じて、市政の有り様や話題などを市長とはまた違った切り口で紹介するということの実験だった。
行政のなかには、市民に直接言うことが憚られるようなことがおうおうにしてあるものだ。
例えば介護保健であれば、制度があるのだから「使わなければ損だ」等という風に市民の多くが思い、そう行動すればたちまち破綻してしまいかねない負担なのだが、逆に「制度はあるが、本当に困った人を救うためのものだから、出来るだけ世話にならないようにしよう」と思い、そう行動すれば負担の額は少なくなるに違いない。 しかしそのことを、行政があからさまに言うことは、「なんだ、使うなと言うことか!」と反発を招きかねないだろう。
そこでそう言った内容を、当事者ではないもののよく理解した第三者が面白おかしく市民に説明して聞かせる、という行政能力があっても良さそうだ。
そう言う意味で、綾小路きみまろが本当に行政を勉強して行政ネタの漫談をしてみたらどのようなことになるか、という想像力を働かせてみるのは面白い。
行政はともすれば、広報誌を出していたりホームページで出していることを持って「説明はしてあるはずだ」という逃げを打ちがちだが、それをもう一歩踏み込んで、楽しみながら行政の仕組みと限界を伝えるという知的作業がこれからの自治体行政には必要に思われる。
もしかしたら、自分の役回りはそんなところにあるのかなあ、などと思ったこともあったが、こういうニッチ(隙間)的なところに新しい行政ニーズがあるような気もする。
これまで誰も思いつかなかった領域なのかも知れないし、普通の役人ではやろうとおもっても出来ない人ばかりなのだから。
「分かっている第三者」という立場を有効に使うべきである。当事者には言えないことが多いものだ。
こういう現実感覚も地方行政から学んだ多くの事柄の一つである。
【本の装丁とデザイン】 本のデザインができあがりました。冒頭でもお伝えしましたが、スローライフ掛川のホームページ http://slowlife.info/info.html に乗っています。
プリンターの色なのと、この写真がデジカメなので余計に色が変わってしまっていて、薄い緑に見えますが、仕上がりはもっと濃い色になってくることと思います。
デザインは、掛川のスローライフNPOのシンボルである、音符マークを基調にしたもので、下の方は渦巻きのような瑞雲になっています。
金斗雲と言った人もいますが、そんな不思議なデザインです。
このデザインを佐藤さんが、ある女性に見せたところ、「助役さんだったらもっとカッコイイデザインにすると思いました」と言われました。
「デザインというのは直球で行ってはまる世界もあるけれど、ちょっとはずれたところにある面白さを追求するという方法もあるんですけどね。」 と言う。
「もっとい重い、真面目な感じはなかったのですか?」と訊くと、
「内容がそれなりに真面目にしっかりしたものなので、装丁のデザインはちょっと軽めのバランスが良いと思いました。それにデザインの小出茂さんは、私が静岡県内では一押しと思っている良いセンスの持ち主です。デザインと言い、色と言い、良い出来だと思いますよ」とのこと。
私も、最初は「うーん…」と思ったが、見慣れてくると妙に味わいのあるデザインだと思うようになった。
重い内容には軽いデザイン、逆に軽い内容には重いデザインというバランスがよいのかも知れない。
※ ※ ※ ※
そんな話をおかみさん会の山本和子さんに話したら、「あ、お茶の世界にもありますよ。私が習っている先生は、『重たいものは軽い動作で取り扱って、軽いものは重たさを出すように』と言われています」とのこと。
実際、茶杓で抹茶を茶碗に入れる際には、抹茶を入れた後に茶杓に付着した残りの茶をいかにも重たい茶杓を持っているかのように、ゆっくりと、そして重たく茶碗の縁に当てたり指に当てたりして落とすという動作をするのである。
軽いものを軽く扱うと本当に軽く見えてしまうし、重いものを重たそうに扱うと本当に重く見えてしまう。
軽いものを重く扱い、重たいものを軽く扱うと言うこの逆説に美学が見えるだろうか。
「それが分かると、この本のデザインの良さが分かりますよ」とは佐藤さんの弁。
実際、本の紙面のデザイン一つとっても、実は相当に気配りとクリエイト精神が込められていて、決して小さいことをおろそかにしていないのだ。
「でもその差は、ほんのちょっとなんですけどね(^-^;)」
その一言に、プロの意気込みも感じる。「神は細部に宿る」のでありますよ。
さてさて、本は何部印刷しますかねえ? 北海道でも売れる?
|