掛川奮闘記

2004年11月30日(火) 041130_国の財政状況を家計にたとえると

 いよいよ今日で11月も終わり。明日からは師走、今年もあと一ヶ月です。

 さて今日は、
■財務行政懇話会 の1本です。

【財務行政懇話会】
 午後一番で、静岡財務事務所の澤崎所長が見えられた、財務行政懇話会に出席する。

 国の三位一体改革にあわせて、財政状況の説明会を急遽行うようになったのかと思いきや、これまで県内でも年に何カ所かずつこういう形で意見交換をしてきたらしい。

 もっとも、私が掛川に来てからは初めての参加である。

 説明の内容は、国の財政状況の推移だとか、現在の国と地方の借金の状況などで、資料は平成16年9月に財務省作成の「日本の財政を考える」という冊子である。

 これによると、平成16年度の国の歳出は約82兆円で、このうち国債の元利払いに充てられる国債費が約2割を占めている。

 またこの82兆円から、国債費の17兆5千億円と地方交付税交付金の16兆5千億円を除いたものを一般歳出と言っているが、この平成16年度一般歳出47兆6千億円のうち約4割の19兆8千億円が社会保障費で、いわゆる公共事業費は7兆8千億円である。

 国の歳出の大きな部分は公共事業ではなく社会保障費なのである。ここにメスを入れなきゃ駄目だが、なかなかそうもいかない費目である。

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 さて、では収入に当たる歳入はと言えば、総額82兆円の内税収でまかなえるのは約半分。残りのなかで全体の45%に相当する37兆円はいわゆる借金の公債金収入であるが、法律でしっかりと認められている建設公債は6兆5千億円に過ぎなくて、残りの30兆円はその度に特例を作っている特例公債(いわゆる赤字国債)なのである。

 国の歳出は原則として税金でまかなわれるべきであるが、公共事業費については後々国の資産を形成するものであるから公債発行によってまかなうことが財政法でちゃんと認められている。

 これに対して赤字国債である特例公債は、一般会計の歳出財源の不足を補うために発行される公債で、財政節度維持の観点から単年度限りの特別立法によって発行が認められている。
 
 国会議員の皆さんは、毎年毎年、今年限りの借金をする法案を国会で通過させているのである。改めてみるとその恐ろしさがよく分かる。

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 資料にはこれを一般家庭の家計にたとえた資料もあって、これによると、我が国の税収及び税外収入は正規の収入にあたる。

 そこでこれを年収役650万円のサラリーマンにたとえると、一世帯月収は53万8千円となり、これをベースに考えると、月々のローン元利払いが20万8千円となる。

 53万円の収入で20万円のローンを組んでいるのだ(-_-;)。そこで可処分所得はその差の33万円余りとなる。

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 ところでそういう稼ぎで、使っているお金(国の一般歳出)は月々56万円余りに相当し、さらに地方交付税のように稼がずに配っているお金は田舎への仕送りとも言えて、これが月々19万5千円となる。

 従って月々に使っているお金は75万8千円にも相当する。これと先ほどの本当に使えるお金である可処分所得の33万円との差、43万円余りは明らかに不足している額なのだが、仕方がないので借金を繰り返すという
家計構造になっているのだ。

 我が家の家計にたとえると、そら恐ろしい数字である。

 そうしてこういう家計状況を積み重ねに重ねて、現在国の公債残高は483兆円に上り、これを先ほどの家計にたとえるとローンの残高が6800万円と言うことになるのである。

 おさらいすると、53万円の収入で月々のローン返済が20万円、それでいてなおローン残高が6800万円の家ってどういう家計簿をつけているのだろうか、と思うね、まったく。

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 一方それでいながら、(租税負担+社会保障負担)÷国民所得で現される国民負担率という数字で見ると、日本は35.5%という先進諸国の中でも最も低いアメリカに次いで低い数字を示している。

 ちなみにイギリスは50.2%、ドイツで59%、フランスが66%で、スウェーデンに至っては74.3%という高い比率になっている。

 要は日本という国は、国民が自らは負担していないのに国から福祉をむさぼっているということになるのである。

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 どうせ財務省が作った資料ではないか、と言ってしまえばそれまでだが、それにしても根拠ある資料に基づいて議論をしなくてはなるまい。

 日本はやはり租税負担率がかなり低い国になっているのは明らかだ。

 しかしながら、財務事務所の所長さんと言えども当事者である限りは、「ですから税金を上げなくてはなりません」などとは言えるわけもなく、なにやら最後は「ご判断は皆さんにお任せいたします」というなんとも丸投げ的な発言で終わってしまった。

 市長も帰りの車の中で、「あれなら僕が説明した方がわかりやすかったろうなあ」と苦笑い。
 「やはり当事者としては言えないこともありますからね、第三者がそれを見越して発言するという形が一番収まりがよいのでしょうね」と私。

 国と地方の借金は合計で16年度末で719兆円と見込まれている。1000兆円を越すのも時間の問題と言われているが、そうなったときにどこからこの借金社会がほころび始めるかは予想がつかない。

 銀行の破綻か、取り付け騒ぎか、株価暴落か…。自分以外への依存体質を公私にわたって抑制し始めなくてはならない。

 我慢すると言うことを忘れた国民の明日はどっちだー?

 それにしても、地方交付税が減らされたら来年の市の予算も組めないし…。うーん、ジレンマ。


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こままさ