日々の思い

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残された小さなブロック
2007年02月27日(火)

もう一日  孫のことを。





私の子供たちが小さかった頃毎日良く遊んだブロックがあった。

組み立てられたまましまわれたブロック、
彼らが中学か高校の頃にいとこに当たる男の子のプレゼントに
ちょうど良いと思い念のために次男に聞いてみると、
どうしてもいやだという。
あまりに嫌がるのでケチだなあといいながらもそのまま家に置いていた。


そのブロックをふと思い出して、孫にとお風呂場で洗うことにした。


ロボットや、車に組み立てられたブロック。

一つ一つはずしていったのだが、しっかりと組み立てられてほぼ25年。


中には、はずれるのがいやだとばかりきしみ音さえする。

そういえば、二人で大きな車の部品を奪い合ったり、
うまくいかないやと放り投げたりと喧嘩もずいぶんやったなあ。


いろいろ思い出しながら洗っていると、思いのほか、時間がかかってしまった。

庭先に大きな敷物を敷いて並べて乾かし、孫に渡した。


息子は苦笑いしながら、
「これは昔俺がいとこに渡されるのを必死で死守したんだぞ」という。

覚えていたんだ。


「こうして、俺のところに戻ってくることになっていたんだな」

すっかり納得の表情。

そうなのかもしれない。
もしかしたらおもちゃにだって前世からの縁ってものがあるのかもしれない。

お嫁さんは、帰りの荷物を詰めるときに、組み立てたブロックを丁寧にはずして
息子たちが幼い頃に遊んでいたおもちゃ箱にそっくり入れてしっかりとダンボールの中に入れていた。


こうしてこのブロックたちは25年もの眠りを破って新しい主人のもとにいくことになった。


二日前、洗濯物を干していると、小さい一個のブロックが・・・


私が乾かしたときに、シートから転げてそのまま拾われずに草の上に落ちていたんだ。

このままそっと持っていることにしよう。





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