突発的に消えたくなるときは、ある。たぶん死にたいのとはすこし違う。いや、こういうのを世間一般的に「死にたい」というのか?さて。けれど自殺がしたいわけじゃあないんだ、別に。痛いのはきらいだ。痛くなかったらするのかといわれると多少わからないが。そもそも父親の職業を考えると、ひとを殺す、ことは少なくとも俺には無理だろ、とおもう。それにも関わらず俺がじぶんで死ぬとしたらだ、ありえなく思い詰めたか、逆になにも考えてなかったかの何方かだ。そしてかなりの確率で後者だ。きっとただ何も考えずに躰だけ動くんだ。だってちゃんとなにか考えてたら、それが幾ら思い詰めてたって俺がじぶんでじぶんを殺せるわけがない。ただなんというか、ふわっと消えたくなるときがあるよね。そういうときになにも考えてないとそのまま引き摺られていくのかもしれない。とはおもう。
破滅願望ではないんだよな。なんだかとてもやわらかいやさしいものに吸い寄せられてそのまま熔けてなくなりたい願望?スカイ・ブルーのなかのくうき、といったようなもの、になりたい。ずっと微睡んでいられたらいい。変身願望プラス睡眠欲か。はて。なんにせよあんまりとげとげしたかんじの願望じゃあなくて。寧ろすごく穏やかな。あたまを撫でていて貰いたいっていうのと大差無いような。気もする。