今日行った美容院には、もう3年も通っている。 特に技術が凄いわけでも、立地がいいわけでもない。 前に住んでいたところに近い、 そして通いなれているという理由だけだ。
今日もそこへ行く。 特に担当を決めているわけでもなく、 逆に誰が担当になるかいつも楽しみにしているので、 いつも予約せずに直接行く。
今日の担当は背の小さい磯野貴理子のような人。 歳も若いんだかどうかわからない。 丁寧ではなかったが、仕事は早かった。
切った髪を流していると、なぜか小型犬が一匹、 扉から入ってきた。 最初は来ている客の犬かと思ったのだが、 聞くとオーナーの犬らしい。 美容院に犬連れてくるなんて反則だ、と思いつつ、 帰り際に少し触らせてもらう。
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犬飼いたい、と本気で思う。
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僕はきっと、 言われたままに受け取ることしか許されずに、 本当はどんな気持ちを知ることなんて知ることは 出来ないのだろう。
そんなことを思うと、 酷く悲しくて涙が浮かんだ。 しかし、その涙は乾いた瞳を潤ませるだけで、 流れ落ちることは無かった。
頑張れ。自分。
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