去年のその日は、 僕はスタジアムの近くで車を停めてラジオを聴いていた。
遠くで、ものすごい光の渦が空に向かっているのが見えた。 近くに停まっている車の中でも、誰かがラジオを聴いているようだった。
電話を待っていた。
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今日たまたま、実家へ帰る途中でその道を通った。 向こうに見えるスタジアムは昼間見るとただの大きな人工物。 多くのドラマが生まれ、そして多くの夢が消えてゆく場所。 大きく見渡しながら、丁度一年前の出来事を思った。
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車のウインカーが点かなくなる故障をスタンドで治した関係で、 実家へは1時間遅れで到着した。 それからすぐ、家族でお墓へ向かう。 親父が手際よく作業をするのを見ながら、 いつかそれが自分に取って代わる日のことを思い浮かべ、 唇を軽く噛む。
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雨が強く降っている。 明日は暑いそうだ。
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