403 Forbidden

2004年03月06日(土) コーヒー

「この歳になっても、わかることがある。」

北へと向かう列車の中で、母はそう話した。
僕はこの2ヶ月のことを詫びながら、
どういう風に自分が考え、変わっていったのかを話しているときだ。

父は何も言わずに寝ていた。多分寝た振りをしていたのだと思う。

一日掛けて、両親と行動を共にしたのは本当に久しぶりかもしれない。
下手をすれば1年くらいは平気で連絡をしないほど、
良く言えば自立した、悪く言えば家族に無関心な育てられ方をしていたので、
ほんの少しの時間とはいえ、親と自分とで考えのやりとりをしたというのが、
少し嬉しかった。

帰りに僕の部屋に寄って、自分の生活を晒してから車で近くの駅まで送った。
土ぼこりに通り雨の跡が残った車、しかもかなり煙草臭かったので
親とはいえ、なんだか申し訳なかった。
どんよりした曇り空の下、ラジオのかかった閉塞した空間のなかで、
僕達は他愛の無い話をしたり、黙ったりを繰り返した。
そして、駅の入り口でありがとうと言って別れた。

お酒を全く飲めない我が家は、凄い量のコーヒーを飲む。
帰ってきてからインスタントコーヒーを淹れて口をつけると、
それが家族の味だった。

今日という一日は、また素晴らしかったのだと思う。
明日は何も予定が無いので、少しゆっくりしよう。


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