White。

朝起きたら一面の銀世界だった。

夕べカレンダーが変わる頃
山下達郎の歌のように雨は雪へと変わった。

クリスマスではないけれど。

湿気を帯びた重たそうな雪だったが
窓から漏れる灯りの中を無数の雪片が舞い降りていく。
雪へ音が吸い込まれたかのような無音の世界。

手のひらを差し出すと天空から舞い降りた白い妖精たちは
あたかも人間が触れると消え去ってしまう幻のように
溶けて水になる。

その冷たさに思わず首を縮める。

寝る頃に雪はうっすらと積もり始めていた。
全てを覆い隠すように
音もなく妖精たちは次から次へと舞い降りてくる。

白母降臨。

次の日の朝、ベランダの向こうのバージンスノーへ
一番最初に足跡を残したのは黒い猫だった。



↓過去日記(別名「恥さらし」ともいう(笑))もついでにどーぞ♪
2002年12月09日(月)

幾瀬の星の煌めき / やまぴぃ

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