危険域。 Master:(c)夏目

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2006年05月10日(水) ■
星を読み風を読み天意を解く






 お仕事行ってびくり。
 カゴ車に山積みされるダンボールの数…。
 しかも二台分。数えたら三十箱ありました。

 「え、あれ、朝便と午後便まだ解荷してないのか…まさかな」

 と思いながら事務所の鍵を取りにレジに行くと、店長を抜いた男性陣三名がたむろってました。店長いないと本当にうちの店の男共はなまけてます。

 「あ、夏目さんあれ見た?」

 と言われたので、ああ見ました。ダンボール。と答えるとイイヅカさんがにやりと笑って「大変だね」と。
 いやあな予感がしたので鍵持って裏に戻り、ダンボールに貼られている内容証明をじっくり見ると、全て「ジャンル:児童書」となっておりました。
 えーと、なんだこれどんな事態だ。
 慌てて明細の入っているダンボールを探し当てて(運よく上にありました…)読んでみると「トー○ン企画 OB入れ替えセット」みたいなことが。
 こんなモノを頼んだ記憶はないぞこら店長!!!と激怒したのは言うまでもありませんが、呆然とするよりも前にちゃっちゃか着替えて取り掛かりました。
 今日分の補充も二箱あり、さらに絵本館から出しているユーモア絵本セットまで届いている(これまた店長の事後承諾)状況で、泣き言なんて言っていられる場合じゃあない…!
 夏目、これでいて児童書担当して四ヶ月ですから。今年の頭からやりはじめて児童書フロアの本なら把握してますから(多分)プロですから(恐らく)店の中では誰よりも児童書フロアの内容を理解していますから(確実に)

 「一日二箱とかで片付けてもいいって店長が言っていたし、俺達も手伝うから」

 という言葉をスギノさんからいただきましたがこれはもう、店長の夏目への挑戦と受け止めひとりでやることにしました。
 計三十三箱のダンボールを猛然と片付けます。
 ええそりゃもう凄い速さで。鬼気迫る勢いで。それでもお客さんは容赦なく声をかけてきますがそれすら対応し、レジのヘルプにも入りながら相当量の本と大格闘を繰り広げた挙句、カゴ車一台を抜き分でつぶし、二台目に少し積んだ頃に「蛍の光」が流れはじめ、あと三箱残して挫折しました…。全部、全部終わらせたかった…ああ終わらせたかったのに…!
 それにしても凄い量だと自分でも思いますが、ちゃんと周囲にもほめられました。というか驚かれました。
 因みにこの日、店長は店長会議に出席するために朝店にいたのですが途中から出かけていたんですね。その店長が朝便で入ってきたこの荷物を見てまず第一声で「なんだこれ。何頼んだのこんなに」とゆっていたらしいんですが、そりゃまあこっちの台詞だよって感じでして。さらに自分の所業を思い出した店長は「まあ15日までになんとか片付けられれば」と言っていたそうな。
 夏目、売られた喧嘩は気が向けば買います。負けるの嫌いなので敵前逃亡とかよくあるんですが、買ったからには勝ちに行きます。なので、これで店長に一泡吹かせることができたかと思うと胸がすっきり。

 それにしてもこの事後承諾形式…やめろといって無理なら、せめて注文したあとに一言くれればいいのにね…。ほんと。

 因みに返品がダンボール三十箱分ほどできたわけですが、さすがにもうヘトヘトしていたので見かねたスギノさんが「あとは俺に任せていい」と言ってくれたのでお任せしました。
 夏目、明日から三日間お休みなので。だからこそ、今日中にやりきってしまいたかったんですけども。
 三十箱分入れ替えなら同数の返品ができるはずよね。さらに多く抜いているのでもっとできちゃうかもしれないけど…。あとは、知らないよ。(コラコラ)
 でも、よくよく考えてみたら今日はタムラさんがお休みだったんですが、明日はくるので彼女に入れ替え任せたほうがよかったのかもしれない。時間はかかれども、フロア内を把握できるし、今は彼女が正担当なわけだし。出すぎた真似をしてしまったかしら、と思ったのは冷静になってからだったので遅いかな…。
 残り三箱は、彼女にお願いしておいたんだけど、中身を見たら青い鳥文庫とかまとめて置いてある文庫本ばっかだったので、一時間もなくて終わると思います。大して勉強にもなりはしないけど…まあ、タイトル覚えるだけでも大切だからね。





 さてさて、これで明日からの休暇を謳歌しようじゃあないか。






 あ、今日はバイトに行く前に迷子を拾いました。
 エスカの前で大泣きしていて、あまつ、ベルトに捕まりながら足だけ流されるように危ない姿勢だったので大慌てで手を引っ張って救出しましたが、あのまま言ってれば顔面強打の上にエスカに引きづられていただろうよ…見ていた夏目が痛い。
 お母さんとはぐれたと泣くので、目的地を訪ねると音楽教室と。場所を知っていたので取り敢えず連れて行くことにしました。
 行くと、その子の友達のお母さんがいたので預けて、夏目はバイトに。
 大丈夫だったのかしら。と。







 ではでは
 本日はこれにて失礼


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