危険域。 Master:(c)夏目

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2004年06月23日(水) ■
 大いに悩めよ青少年

 
 
 
 
 家に帰ってくるとそこはまるでサウナのようでした。
 なんじゃいこの湿気。
 なんじゃいこの暑さ。
 我が家はサバンナか?


 夏目はクーラーが嫌いです。
 ってか苦手です。
 幼い頃からクーラーのフィルター掃除を面倒がった母親のおかげで、我が家にはクーラーはあれども活用することはめったにありませんでした。
 専ら扇風機。
 そんなこんなで、クーラーと云うものの有り難味を知らぬまま過ごしてきたため、今現在ひどく苦手な存在です。
 学校についているクーラーが起動するたびに、有り難いなァと思う反面、早く切れないかなと願っております。
 大体風の強い日までクーラーつける必要性はなかろうや。おいコラ、環境破壊だ。
 まァ苦手な理由が我が侭なものなので、なんとも云えないッスけど…。
 急激に冷えていく身体…真夏に「寒い」と云わねばならない心境…。
 複雑だ。
 高校に入ってから気がついたんだけれど、夏目は寒がりらしい。


 まァね、人間色々悩みますわな。
 今日やった進路ガイダンスでも、聞けば聞くほど己の道がわからなくなって行っちゃいましたよ。

 あっちもイイなァ…
 こっちもイイなァ…

 と。こんな具合に優柔不断。かなり迷惑な存在です。
 断固拒否していた大学に、今更ながら惹かれはじめ…うーんそこを視野に入れている子もいるので、かなり気まずいです。
 それと云うのもしっかり調べずに話だけで判断するのがいけないんですけれどね…。でもやっぱ、未だに敬遠してしまうカナ。
 取り敢えず、

 「ネームバリューがあるからってイイ大学だとは限らない」

 とのお言葉に後押しされ、アトミは吹っ切れました。
 色々と、何をしたいのかを悩まねば…。
 
 取り敢えず大学進学

 とか、

 取り敢えず今のところ○○

 とか、そんなんで行けるようなところじゃないんだなァと痛感し、落ち込み。
 指定校も甘いものではなく、名前を背負って頑張らねばいけないんだと改めて実感し、落ち込み。
 そこまでの実力が己にあるのか、適性と云うものを見極めなければならないのも嫌。面倒。だって夏目のやる気は持続しない。


 夏目は、

 「自意識過剰」

 です(キッパリ
 自意識過剰ってか、虚勢張りまくりって云うか、強がり大魔神って云うか、取り敢えず人にはいい自分を見せたいのよ。強い自分を見せておきたいの。褒められたいとかってのとは、また違うんだけど、ある意味での「一目」をおかれたいのね。まァ何を云っているのかよくわからんでしょうが、一般とは求めているものが違っていて微妙に歪んでいたりする。
 自己価値なんてうなぎ上りだったり根底だったり様々で、そんなん自分次第で如何様にもなるし、自分を辛辣に評価することに躊躇いはない。だからちゃんと、「強がり」だと自認しているわけで。前の担任に云われた、

 「貴方が思っている貴方と、周囲が思っている貴方は違うのよ」

 って台詞はそのまま返してあげたいくらいの台詞ですが。
 夏目は自分を誰よりも正当に評価できていると、それだけは云えます。
 強いとか弱いとか、表向きじゃなくて、誰に云われることでもなくて、ありのままの自分を受け入れられていると思う。だから自分が誰よりも卑怯なのも知っているし、長所の短所もわかってるさ。
 ただそれを表に出さないだけで。ここら辺で卑怯。
 わかってるのよ。自分と云う人間が。
 でもねェそのまま生きていると阿呆だからね、ちゃんと余所行きのお顔を作って、協調して(あれでも)、処世術を身につけて、生きているわけ。ただ万能じゃないので、ボロは出るし至らないしで、それもまた夏目の欠点さ。
 完璧なんていらないし、これでいて他人の目は非常に気になったりとかして(たまにほんとに気がついてないときもあるんだけど)、色々とアップダウンを繰り返して今に至るとそう云うこと。
 「精神的に大人」と云われることが多いのですが、それはただの思い違いなんですよ。買いかぶりに過ぎないのです。ただ夏目は、今の時代に生きる同世代の人達よりも人生を諦めて、社会に見切りをつけちゃっているだけで。所詮は「ひとり」と割り切れるところは早々に割り切って、辛いのは自分だからね。
 悩む時期は人それぞれでしょう。
 深く悩みはじめたのは中学のときでして。答えなんて中々出せるものではなかったですが。
 それからの今の歳までランダムに人生についての答えを求めて、結局行き着いたのが若者らしからぬ結論。冷めた答え? でも夏目にとっては真理なのです。そしてその真理に矛盾しながら生きるのが夏目なのです。
 自分を受け入れちゃって、自己嫌悪しててもなんでも、もう自分を受け止めちゃっているので、どんな自分でも、例え「今の自分嫌い」とか思っていても、心の片隅では必ず「自分大好きv」と云えちゃっているのが夏目デス。

 答えは統一されていない。
 だから夏目の答えは他者にとっては間違い。

 でもねェ、これでいて地道に悩んでたどり着いた答えなので、中々譲れるものでもない。
 中学時代の通知表に書かれていた「他人との協調性が薄い」という言葉に、微笑を浮かべたことは内緒。
 他者は夏目にとって世界の外側。
 内側は夏目の荒波があるので誰も入ってこられないのです。
 他者の更に外側にあるのが理解し得ない、今で云うなら未来とか将来とか、そう云うもの。
 いつか己を抱いていかねばならない遠いのに、ひどく近い世界です。
 そうやって、自己の世界を持っているのも悪いことではないと思うのです。
 まァ夏目の場合は、友人ズ曰く、

 「自己陶酔しすぎ」

 ってなものらしいですが。
 己の世界に入り込みすぎてもいけないらしいので要注意☆
 でもねェ己の世界って気持ちいいの。居心地いいの。出てきたくないの。だって出てきたら他者がいて、関わらなくちゃいけなくて、色んなこと考えなきゃいけないでしょ。
 面倒じゃない。
 人目気にするのもさ。 
 色んな煩わしいこといっぱい抱えてさ。
 面倒じゃない。
 だから己の世界って居心地がいいの。
 でもね、己の世界って刺激がない。
 ずっとぬるま湯。ずっとにへにへしてる。
 それじゃァつまらん。すぐに飽きてしまう。
 だから、飽きないために外に出てくるの。夏目はね。

 「うーん刺激的v」

 と思うのよ外の世界は。ってか現実は。
 ただ色んな、本当に色んな嫌なこととか、いっぱいあるからできれば出てきたくないのよ。でも出てきて楽しいこともあったりするから、出てくるのを完全に拒むことはできないの。でもひとりでいるとき(たまに二人とか三人とか大人数のときでも)、自分の世界に戻っていることがありますけどね。
 否、ちょっと忘れ物を取りに(何
 
 悩むのはねェ好きです。
 色んな自分を発見できる。
 それを文章に表すと、更に自分が見えてくる。

 なるほど夏目はこんな汚いことを平気で考えているのね。

 とか思ったり。
 自己嫌悪は勿論します。
 後悔だって山ほど。
 それでも自分として生きていかなきゃならないのでね、それを受け入れなくちゃいけないの。自分のことを自分に嘘ついたって仕様がないでしょう。バレバレだもの。
 ンだから、悩むのは好き。
 答えが出なくて苦しいのは嫌だし、辛いのも確かなんだけど、それが長期間続くともう精神的にもかなり危うかったりとかするんだけど、解決したときは一段階段を上れたって思うから、嬉しい。
 大人へのとかじゃないの。
 自分への階段。
 自分になるための階段ネ。
 誰かにはめ込まれた自分を解き放つための階段。
 一歩一歩近道ナシで進むのよ。
 だから悩むのが好き。
 でもできれば悩みたくない。
 疲れるからね。
 けど、悩みが出てきたときにそれから逃げることもしない。
 逃げたって追ってくるし。
 考えたって答えが出ないときもある。夏目は本を読んで気分転換。アウトドアは苦手なので体を動かしてとかしていると、ノックダウンしてしまう。
 時が全てを解決してくれることもある。
 ちょっとして、

 「ああ、なんだ」

 と気がつくことも勿論。
 疑心暗鬼になっているときはもう何を見ても無駄だと思うので、寝る。
 人目が気になって仕方がないときは取り敢えず、自分を見てくれる人の傍にいる。フィルターをかけずに見てくれる人。
 慰めがほしいときもあるし、いらないときもある。何を云われれば落ち着くのか自分でもわからなかったりする。
 けどきっとそれは周囲も同じだろうと思う。
 何を云ってあげればいいのか、何を云ってはいけないのか、今はそっとしておくべきなのか、それとも親身になってあげるべきなのか、色々と惑っているはず。
 悩んじゃうとそれがわからなくなったりとかするから、周囲は対応に困る。そっとしておくと拒絶かなと更に傷つけちゃうし、いつも通り振舞えば鬱陶しいだろうなとか思うし、人の心は難しい。悪気がなくたって云われるときつい台詞もあるし。でも云われてためになる毒舌だってある。
 無駄なものがないなんて云わない。
 けど拾っていくか捨てていくかは自分が決めるからね。
 取り敢えず、夏目は応援できるし見守れる。ストーカーチックに木の陰からこっそりと覗いちゃってていい?(イヤダ
 まァそれぞれ役割があるのかもね。
 相談役、癒し役、ムード役と、変わらぬものを求めている反面、現実を直視したくなくて癒されたいし、けどそれじゃいけないと思うから打ち明けたい。そんな複雑な葛藤。
 ビバ人間。
 悩みは多くを得る。
 自分を見つめ直す機会だから、大いに悩めなのだよ青少年。

 ってなことで、進路のことで今更ながらに唸っている夏目が語って見ました。
 こんなん書いた後にいきなり落ち込み度数マイナスとか行っちゃったら、どうしましょ。多分、これ全部否定するようなこと書いちゃうね。
 でもそれでもいいのさ。
 自己の真理を矛盾と共に突き進むのだ。
 

 


 
 ではでは。
 本日はこれにて失礼。



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