季節の変わり目 - 2002年09月26日(木) 起きたら昼過ぎだったから、会社は休んだ。 少し、一人でゆっくりしたかったからだ。 社長は、離婚が決まったらしく家はモメモメらしい。 あげく、先日そのストレスで倒れてしまったらしい。 でも、家族は全然無関心。 こんな事は今、始まった事じゃないですから、慣れてますよ。 そう疲れた顔で哀しそうに笑っていた。 だからなのか、帰宅拒否症みたいになっている。 この間、観た映画がいけなかったのか、この季節が嫌なのか、 今日の私はブルーだったりする。 自分で自分の傷をえぐる事は、昔から嫌いじゃない。 だから、今日もそんな事をして過ごした。 この肌寒い季節になればなるほど、去年の事を思い出さずには いられなくなる。 あの頃、あの時の私には怖いモノなんか、何もなかった。 例え、彼に彼女がいようとも全然怖くなかった。 彼の為だけに生きる。 それしか考えられなくなっていた。 今、考えると阿呆な感情だと我ながら思う。 もう一年、もしくは二年前に知り合っていたならば、そんな風には なっていない、そう確信出来る。 なぜなら、仕事が面白かったからだ。 あの当時、私は風俗嬢で全てがどうでも良かったのかもしれない。 毎日が、誰かの為になっているとも思えず、そして誰からも欲して 貰えていないような、そんな感情の渦の中に彼が現れた。 何もいらなかった。 付き合っていた男、全部切った。 イラナイ。 彼だけいればソレで良かった。 そう思っていたのに、どうしてソレを彼にあの時伝えられなかった んだろう?私は長女で、会社でも役職で面倒見が良かったからか 我慢しなくちゃいけないと、どこかで思っていたからなのだろうか。 私もそう思っているから、彼もそう思っているのだろう。 そう、思い込んで信じていた。 でも、現実はそうじゃないと、突きつけられた。 何もかもが、自分の想像通りには運ばない。 それからは、もぬけの殻の様に生きてきた。 彼を彼女を殺してしまいたい位に、憎んで生きていた。 死んでしまえばいいと、何回も思った。 自分のやってきた事を、棚に上げて非道い事を考えやってきた。 春先になって、私の中で何かが終わったような気がした。 風俗を辞めたっていうのもあるし、色々な事に踏ん切りがついた 感じがしたのと、何かを終わらせようと思って彼にメールをした。 そして私達は、また始まっている。 遠い彼に対して疑いをかける。 疑われる方は、すっきりしないだろうと思うけれど。 ただ、どうしてもそうせずには、いられないのは あの時、白い息を吐きながら、冷たい指先を絡ませて 朝一番の新幹線でアイシテルと笑顔で抱きしめ手を振ったきり 帰ってこなくなってしまった恐怖心を私は忘れる事が出来ないからだ。 風が冷たくなってきている。 白い息を吐く頃、私はまた思い出すのだろうか。 それとも、またそうなってしまうのだろうか・・・。 -
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