寂しさを紛らすために僕は本を読んだんだ。めくったページの数は寂しさの分だけ増えていく。日が暮れて、いつもより冷えた部屋は、君のいない分温度が低いのだろう。冷えた身体を温めるために、温かい食事を用意してみたけれど、一緒に食べる君がいないだけで、こんなに味気ないとは思わなかった。ひとりごとが増えたのは、静寂を打ち消したいからかもしれない。そうか。これが孤独って言うものなんだな。